第19話 今・機械について思うこと2

建主さんを、悪く思わないようにしたい。


私はそんなに強くないから、いつまでできるか分からないけど。


だって、買った人は悪くない。


健康被害も出ているのに、売り続けている企業の上のほうの人が悪いわけだし、もっと言えば国が規制しないのが悪い。


使っている人は悪くない。

何かを買うとき、そんなにいちいち一つ一つ、どんな機械か詳しく調べたりするわけない。


プロにこれはいいですよって進められれば、なんか良さそうだと思ってしまうでしょう。


私だって多分そう。

こうやって体を壊さなかったら、何やら素敵な新製品、早速使ってみましょうかみたいになってたかも。

エコって聞こえが良いものね。


だけど、運転時間が長すぎだよ。

いくらエコでも、もっと早くお湯ぐらい沸かせなきゃ。

最低でも3時間以内で沸かせるようになってから売り出ししてほしい。

冬場最長3時間とか、そのくらいにしてからにしてよね。根性見せろ。

ガスなんて瞬間的に湧かせるのに、情けないと思わないの。


でもガスも、ついでに発電とか余計なことは考えないで。


地球に優しいのはいいけれど、人間にも優しくしてください。


人間は人間でも、フトコロじゃなく健康に。




それから電力会社のみなさんへ。

夜間料金が安いから、おかしなこと考える人が出るんだよ。

電気は夜、値段高くして下さい。


人間は夜行性じゃないんだから、夜は静かに、活動全停止して休めるようにしとかなきゃ。

たまに遊びに行くのはいいけれど、それは特定の場所に限って欲しい。


病気になって思うのは、電気ものが好きだからこそ、この病気のことをもっと、みんなに知って欲しい。


ちゃんと研究して欲しい。


私の一生には間に合わないかもしれないけど、甥の世代やその下の子たちは生まれた時から機械に、電気に囲まれて生きていく。


大気汚染は私の育った川口よりマシだろうけど、その他の化学物質は生活にあふれている。


アレルギーだって、今は珍しくもないけれど、私の子供のころは滅多にいなかった。

この数十年で、あっという間に増えてった。



私は結局、Wii使うことは一度もできなくなってしまったよ。

遊んでみたかったな。


ユニバーサルスタジオにも、きっと一生行けないだろう。


もう海外旅行もムリだろうし、なんとか国内旅行くらいはできる程度に回復したいけど、どうなるか。


ちゃんと気をつけて、ちゃんと環境を整えれば、電気的刺激に生まれつき弱い人だって発病しないで一生楽しく機械と付き合っていけるはず。



どうしてなかったことにしようとする人がいるんだろう。

そんな病気はないって、目を逸しても本当になかったことにはならないよ?


せっかくカナリアが告げているのに、どうしてガスマスクも付けずにその先に行こうとするの?

カナリヤは、先に進むなと言っているわけじゃない。

そのまま、何の準備もせず行くなと言ってるだけ。


企業もどうしてなかなか動こうとしないのかな。

もっと早く、ちゃんと調べて対策すればいいのに。

被害が出てから何もしない時間が長かったら、結局集団訴訟になっちゃうよ?

今現在、関係性がハッキリ立証できなくたって、科学はどんどん進んでいく。



どうせ自分じゃなく、次の、もしくは次の次の、もしかしたらさらに次の経営者が対応するんだから、俺は知らなーいとかって思っているのかな。


元気なときにはいいけれど、その人は本当に、いざ死に対する時、安らかに眠れるんだろうか。

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