第21詩 とても当たり前のこと
とても当たり前のことを話そう
“わたし”が全ての人に「好きだ」と言って貰えることのないように
“わたし”が全ての人に「嫌いだ」と言われることもない
“わたし”がいなくても世界は通常運転するけれど
”わたし”がいてくれて嬉しいと言う人はいる
だから 良いんだと
全てに受け入れられる必要はなく
数人のためだけに心を削る必要はない
ここにいるんだから
だけど 寂しくなることがある
本当にここにいていいのかと
本当はいてはいけないのではないかと
不安で 悲しくて 押し潰されてしまう
他人には笑い飛ばされても
自分は笑い飛ばせない
“わたし”の「好きだ」という想いは
届かないかもしれない
“わたし”の「嫌いだ」という思いは
届いてしまうかもしれない
反対も また しかり
届いても 届かなくても
それを抱いた “わたし”は本当
いつも笑っている人が
本当は心で泣いているのかもしれない
いつも泣いている人が
実は心で
そんな 不信の 世界の中で
笑顔 それは必ず誰かに寄り添うから
つながる縁 ほどけた糸
嘘がいつしか 真になるまで
“わたし”が壊れる前に
自分だけは 自分を信じて
伸ばされた手を 見失わずに
わたしは好きだよ? あなたのことが
どんなに惨めだと 悲しく笑っても
人のことを 思えるあなたが
自分に正直で 嘘をつけないあなたが
喧嘩っぱやくて 意地っ張りでも
眠る夢で 涙してる
全てと“わたし”は
イコールになれない
そんな 当たり前のこと
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