31日目 古風な男の子
今日の出来事だった。安西先生は、仕事を終え家に帰っていた。結構遅くなってしまって、夜8時ごろだった。そして、早く家でくつろぎたいので、いつもより速いスピードで自転車を走らせていた。
安西先生の家の近くには、男女共学の高校がとおりに一つある。その学校裏を通ると、安西先生の家の近道して、帰ることできるため、その近道を通っていた。
自転車を漕いでいると、途中から荷台のほうからガシャン!と大きな音がした。
誰かがのって来たような音だった。
安西先生は、一度自転車を止めて、振り返った。すると、一人の小学生ぐらいの男の子が乗っていた。
安西先生はその子に話しかける。
〈安西先生〉あの...ボク?知らない人の自転車に勝手に乗ってはだめよ?降りなさい
その子は素直に降りた。
〈安西先生〉じゃあね
安西先生はまた、自転車を走らせる。
と、その瞬間、また、ガシャン!と音がなる。
安西先生は自転車を止めて振り返った。
すると、先程の男の子が荷台に座っていた。
安西先生は自転車から降りて、また男の子に降りるように言った。
〈安西先生〉降りなさい!さっきだめっていったでしょ?なにしてるの?あぶないじゃない!君小学生のようだけど、こんな時間までなにしてるの?お母さんやお父さんは?
その子は黙ったまま、なにも話さない。
〈安西先生〉しょうがないわね。私は帰るから荷台に乗っちゃだめだよ?ばいばい
と、家に帰っていった。
安西先生は近道を抜け、家に入ると、あの男の子のことで、ふと、色々、思ったことがあった。
あの男の子は、なんで、あそこにいたのか?そして、いつもよりスピードが速く走っていたのに自転車の荷台に、それも小学生のような子がすんなりと乗ってきた。そして、なにより変なのは、服装だ。
男の子の服装をみると、昔の学帽や古い、黒色の制服のようなもの、そして、なにも話さない。
そんなことを安西先生は考えた。考えるたびに気味がわるく、怖くなった。
安西先生は寒気がした。安西先生は思ったもしかしたら、今後ろを振り向いたら、あの子がいるのでは?と。
あの男の子は一体、何者だったのか?
ー 31 古風な男の子 ー おわり
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