26日目 アホさは健在なり!

2-B教室にて


〈渡部先生〉今日は、世界の国旗の画像を持ってきたから、答えてくれ!わからなかった国旗はノートに書いて、自習するように!もうすぐテストだからな!2年のテストはかなり重要だぞ!と、その前に...おい、酒田、おまえがこのクラスにいるとはな。しかもおれが担任とはな。なにかの運命らしいな。酒田、お前、ノートをみせろ


〈酒田〉え?


〈渡部先生〉え?じゃない!?いいか!以前もいったが、酒田!お前には前科があるのだからな!


〈酒田〉わかりました


と、酒田は持ってきたノートを見せる。


〈渡部先生〉な、なんじゃこりゃあ!アンビリーバボー!ですわ!


〈酒田〉アンビリーバボー!!


〈渡部先生〉お前は真似しなくていい!


酒田が持ってきたノートはデカイノートだった。


〈渡部先生〉おい!これ、いくつだ?大きさ


〈酒田〉A3ノートです!


と、ニコっとしながら答えた。渡部先生はそれに耐えきれず、突っ込む。


〈渡部先生〉おい...こいつをだれか、だれかこいつを殴ってくれ...


〈渡部先生〉て、んなことはどーでもいいんだよ!どこでそんなんうってんだよ!見たことないわ!


〈酒田〉え、うちの近くの文房具屋ですか?


〈渡部先生〉だから!んな!わけ!あるか!あれだな!自作だな?先生をはめようとしてるのか?


〈酒田〉いえいえ、こんなの自作なんてしないですよ?たかがノートじゃないですか、ははは!


〈渡部先生〉おまえは!そのたかがノートに!A3を買ってくるなよ!せめてA4だろ!てか!A4が普通だろ!?


〈酒田〉そんなに気に入らないのですね、では変えます


〈渡部先生〉気に入らんわ!変えてくれ!


そして、酒田は新たなノートを出す。


〈渡部先生〉ガッデム!!なんでだよ!変えるっていったやん!


〈酒田〉え?変えましたよ?先生


〈渡部先生〉たしかに、変えたな!なんだ?今度はB3ってとこか!?あ?


〈酒田〉わあ!すごい!先生!そうです!B3ノートです!さすがですね!


〈渡部先生〉おお!そうか!まあ、おれは昔印刷業の仕事を...じゃあないわ!なんでだよ!さらにでかくなってんじゃん!もういい加減にしてくれ!まともな、ノートを持ってきてくれ!


〈酒田〉わかりました


と、B3ノートをしまう。


〈渡部先生〉まったく!こいつは!授業進めるぞ!


同時に渡部先生は、酒田は2年になってもアホさは健在だな。と少し安心した。


ー 26 アホさは健在なり! ー おわり

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