閑話【不在二組】

オーギュスト王国、 王都アウグストゥス。

そこに位置する王城『八月城』に定期的な会合の為に集まるオーギュスト王国の勇者達。


「何か今日少なくねぇ?」

「そうだねぇ・・・」


しかし今日来ているのは【オーギュストの龍】リーダーとその取り巻きの女性。

そしてバンメンのみであった。


「一体何が有ったんだ?」

「白紙の冒険記は武器の新調、 シエンパーティは所用により休みだってさ」

「武器の新調ねぇ・・・アンタは龍のパワーが有るから武器要らねぇよな」

「へっへーん」


ドヤ顔をする【オーギュストの龍】リーダー。


「しかしシエンパーティは留守か・・・参ったな、 用事が有ったのに」

「バンメンがシエンパーティに用事? 何か有ったの?」

「シエンパーティのマッドサイエンティストのドクっているだろ?

アイツに毒薬の外注をしているから居ないと困るんだよ」

「毒薬ねぇ・・・勇者だし普通に戦っても強いだろ」

「殴り合いは趣味じゃない」

「あ、 そう、 まぁ僕は如何でも良いけどさ・・・

でも折角の会合なのに人が居ないのはなぁ・・・」

「確かに話す事無いなぁ・・・」


ふぁああと欠伸をするバンメン。


「すみません遅れました!!」


【八方四傑】のメンバーがやって来た。


「あぁヤガタ・・・忘れてたわ」

「ひどっ!!」

「しかし遅れて来るとは一体何事だ?」

「パーティ内で会議が有りまして・・・

最近、 我々のパーティが火力不足では無いかと・・・

それで話している内に時間に遅れてしまって・・・」

「前衛2人に魔法攻撃に回復、 悪くないが面白いの無いパーティだよな」

「言い難い事をズケズケと言ってくれる・・・」

「火力不足ならば武器の新調をしたら如何だい? もっと強力な武器を持てば強くなれるぞ」

「単純ながら明確な意見ですね・・・・・

そういえば、 シエンパーティと白紙の冒険記は?」

「アイツ等も出かけてる・・・でも武器の新調なら先立つ物が必要だろう」

「あー・・・確かにお金とか無いですねぇ・・・」

「用立ててやろうか? 月利30%で貸してあげるよ」


【オーギュストの龍】リーダーがけらけらと笑いながら言う。


「あー・・・流石に良いです、 今は武器作成ローンとかも有りますし」

「便利な時代になったもんだなぁ・・・」

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