第93話【Doorbell】

フギットの案内によってアモールの屋敷に連れられたロダン一行。

アモールの屋敷は周囲が塀によって囲まれている古い屋敷だった。


「ここ?」

「見た所かなり古い屋敷だが・・・本当にここか?」

「ここはアモールの商会が受け継いできた家だからな

相当古いのは仕方ないだろう」


塀の隙間に有るドアベルを鳴らすフギット。

しかし暫く待っても誰も来ない。


「留守なのかな?」

「いやアモールが寝込んでいる筈だ、 誰かいる筈なんだが・・・」


不審に思い鉄格子のドアに触れると鍵がかかっておらずぐらりと開く鉄格子。


「・・・・・」

「中に入ってみる?」

「そうだな・・・」


屋敷の敷地内に入るロダン達。

屋敷の中は荒れていた。


「何だこれは・・・」


庭の植物は剪定されておらず、 掃除も行き届いていない。

誰も何もしなかったのだろうか?


「引越したのではないか?」

「いやいや、 そんな筈は・・・」


屋敷に向かうロダン達。

屋敷のドアノッカーを叩くフギット。

暫く待っても誰も来ない、 フギットがドアを開けると勢い良くドアが開いた。

そこに居たのは執事だった。


「うお、 吃驚した」

「・・・・・」

「如何した? 何時もは直ぐに来るのに・・・」

「おい・・・」

「フギットさん離れて!!」

「え?」

「DeadEnd!!」


ロダンはやって来た執事を切り倒した!!

執事は倒れ浄化されて消え去った!!


「お、 おい!? 何やっている!?」

「今のアンデッドです!!」

「え? お、 おいそんな馬鹿な事が有るか!!

ここは高級住宅街だぞ!? アンデッドが入り込める余地なんて・・・」


扉を開けるとゾロゾロを武装した使用人達がやって来た。

顔に生気が無く明らかに尋常では無い、 腐臭すら漂っている。


「お、 おい・・・アモールは・・・アモールは如何した!?」


フギットが使用人達を掻き分けて屋敷の奥に進んだ。

邪魔する使用人は殴り飛ばした、 魔導義肢の腕力は強いのだ。


「僕達も行こう!!」

「腕が鳴る!!」


ロダンとモルガナが使用人達の群れに突っ込んだ!!


「わ、 私達は如何しましょう!?」

「ベルーズ、 貴方は急いで警備員にこの事を知らせて来て!!

花子は私と一緒にフギットを追いましょう!!」

「わ、 分かりました!!」


ベルーズは走り去り、 花子とカリエは使用人達の脇を通ってフギットを追ったのだった。

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