Chapter5: Shorthanded

第80話【Garnish】

「うーん、 何だかとても長い閑話を見せられた気がするぞぉ

これは本編じゃないのかぁ?」

「急に何を言っているのデッド」

「閑話? 閑話って何だ?」


道を歩くロダン一行。

デッドが意味不明な発言をしてロダンとモルガナが反応する。


「無駄話や雑談って事ですよ」


ベルーズが解説をする。


「ふぅん、 雑談ねぇ・・・」

「付け合わせの様な物とも言えるかな」

「雑談が付け合わせねぇ・・・デッドの中ではそうなるの?

でも付け合わせでも美味しいのは一杯有るじゃない」

「例えば?」

「ピクルスとか」

「あぁー、 でもそれだけ食べるって事は無いだろ?」

「じゃあ冷奴とかは?」

「何それ?」

「ジェスター特別区に有ったんだけど大豆を何か良い感じに加工して

白い四角にした食べ物、 醤油に良く合うんだ」

「かつおぶしも乗っけたい」

「分かるわぁデッド」


付け合わせ談義に花が咲くデッド、 ロダン、 モルガナ。


「何で閑話の話から付け合わせの話になるの?」


カリエが疑問を口にする。


「雑談なんてそんなもんでしょう二転三転が当たり前」

「そんな物かなぁ・・・」

「そんな物ですよ、 さてお嬢様

そろそろジェスター教国との国境まで近いですよ」

「分かったわ、 はい皆さん注目!!」


カリエが声を張り上げる、 無駄話をする三人を諫める。


「塩キャベツも良いと思う」

「あれは御つまみじゃ?」

「冷奴も似た様なもんだろ」

「いやいや、 冷奴は別じゃあ?」

「つけあわせとつまみ・・・何方にも類似性が在る・・・」

「あのすみません、 ちょっと?」

「あ、 ごめんなさい、 何だって?」

「これからジェスターの国境に入ります」

「ふむ、 国境か・・・何か検査とか有るのか?」

「いや、 特に無いですけど?」

「私の時は検査されましたよ?」


カリエの言葉を否定する花子。


「あぁ貴族はフリーパスなんですよ」

「貴族凄いなぁ」

「別の国の貴族でも良いの?」

「良いんです」

「へぇ・・・」


画して国境の砦で簡単な手続きをしてからジェスター教国に入った。


「さてと、 目的のお医者様が要る街はあそこよ」


ジェスター教国に入国して直ぐに大きな街が有った。

城壁で周囲を囲われた街、 都会と言っても良い街である。


「これはこれは大きいな、 何と言う街だ?」


モルガナが尋ねる。


「カレーの街ですよ」


カリエが答える。

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