幕間【ジェスター教国の勇者達】

ジェスター教国のマルタ大聖堂に一同に会するジェスター教国の勇者達。


「それじゃあ・・・本日の・・・えーっと・・・なんだったかのぉ・・・」


老齢の勇者パーティ【不戦勝】のリーダー、 アツシが議題を出そうとするが忘れてしまった。


「御老公、 失礼ですが本日の議題はソロについてですよ」


勇者以外全員聖職者と言う異端のパーティ【聖】の女リーダー、 ホーリーが淡々と述べる。


「そうそう、 ソロ君、 いい加減にさぁパーティ組なよぉ・・・」


勇者含め全員後衛戦闘職と言う異端のパーティ【テレワークス】のリーダー、 テルが同調する。

件の勇者、 ソロは反論する。


「しかしながら私は妥協をしたくないのです、 組むならばベストパーティを組みたい

そしてジェスター教国には残念ながら私と組みに値する者が全くいなかった!!」

「じゃあ・・・儂の所に来るか・・・?」

「アツシさん、 貴方の所にソロが来たら五人になってしまいますよ」

「あ、 そうか・・・」

「私は五人パーティでも気にしませんが・・・

実はオーギュスト王国に見所が有るパーティが有るのでそこのパーティに入ろうかと思います」

「はい、 また出たよ・・・そう言って何回もやっぱ無しで、 とか言っているのが

君なんじゃないか、 そこんところどうなの?」

「いえいえ、 実は見ていて『噂と違うな』『何と言うか人間的に駄目だな』

と思って駄目になっているだけで今回は他国ですから何とかなると思います!!」


ソロが胸を張って言う。


「君は満足しないんじゃないかなぁ、 と思うよ」

「でも・・・ソロ君は・・・一人でもなんとかなっているし・・・良いんじゃ無いかと・・・」

「御老公、 それは如何かと思いますよ」


ワーワーと会議が困窮しだした。


「兎も角、 私はオーギュストに向かって旅立つので

皆さんはその間国の守りをよろしくお願いします!!」

「まぁ・・・魔王の軍勢が来たら・・・何とかするよ・・・」

「それは任せて置け」

「御安心を、 何時までも一人の貴方とは違うんです」


それぞれ三者三葉の対応で会議は終わったのだった。


「所でソロ、 一つ聞いておきたいんですが」

「何ですか?」


ホーリーが解散する時に尋ねた。


「その貴方が行こうとしているパーティは何人パーティですか?」

「私は別に五人パーティでも良いんですが・・・

御安心下さい、 私を抜いて三人パーティらしいです」

「そうですか、 安心しました」

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