勇者になって【四十二日目】

魔王軍支部は広く、二人して迷っていた。城内に人影がびっくりするほどいなかった。

『最近、魔王が幹部を集めたらしくて、警備が手薄になったと聞いたよ』

あー、二次会で幹部全員集めたな、そうえば。

『にしても、警備が手薄というか』

『『典使教』の司教は強いんだ、だから手下はいなよ』

『ほへー、そろそろ下ろしてくれ。大事な股間が痛い』

『うわー最っ低』

と、軽蔑されながら下ろしてくれた。

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