93日目

「おいし~」


「ふふふ、みーちゃんが全部食べていいわよ」


「本当? ありがとー。ママ~」

「ただし、たかし兄ちゃんには内緒よ? 」


「……あら~? 高崎さん? 」


「……あら、吉原さん」


「あら~、美咲ちゃん~ママと一緒にご飯だった~?

 そ、れ、よ、りっも。

 聞いた? ほら秦祀さんとこのお兄ちゃん‼ 」


「ああ……ええ、大変らしいですね。うちの子も二人ともとても良く遊んでもらってたので……」


「今週が山らしいわよ。まだ若いのにねぇ」

「そ、そうなんですか? ……それは……とても……」

「そうなのよ‼ 知り合いがそこの病院で介護士しててね‼ わたしもびっくり‼

 ねぇ元々持病があったらしくて、それで秦祀さんの奥さん料理教室に通ってたんですってよ」


「……おっきなおにいちゃん……しんじゃうの? 」


「……美咲」


「……あ、あ、いっけない、私ったら主人をほったらかしだったわ。高崎さん。失礼するわね? 美咲ちゃん。またね? 」



「……ママぁ、おっきなおにいちゃんね、おねえちゃんがかえってくるっていってたよ? でもね、ないてたの……」


「みーちゃん……大丈夫よ。

 きっとおっきいお兄ちゃんは帰ってくるわ。

 また、たかしとみーちゃんと遊んでくれるわよ」


「……ホント? 」


「本当。だから残り、ママと一緒に食べよっか」


「うん‼ 」


――異世界転生まで

  あと1週間――

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