第103話 ゲーム内配信/古代獣討伐スレ民 ⅩⅦ
九尾は六尾モードから七尾モードへと移行した。
モード:陰陽。
日光を支配した九尾が、日向と日陰に状態固定を仕掛けるモードらしい。
これはプレイヤーに対する状態異常ではなく、環境を直接変更する物なので状態異常反射効果はないのだとか。
日向は蜃気楼。
ヘイトが消失する。そのモードに入った途端、運要素が一気に向上し、お祈りゲームが始まるらしい。
それは相手も同じで、こちらの情報も失う様だ。
日陰は影縛り。
日向モードの対策の様なメリットを持つ。
読んで字のごとく日陰に入ったプレイヤー、又は九尾本体をその場に縫い付ける効果を持つ。
だから陰陽モードは意図的に日陰を作って対処するしか無いのだとか。
しかし何事にも抜け道というのは存在する。
日陰時の状態固定は、自分が周囲一帯を光らせれば高速が開示されること。
若しくはテレポートは一切制限されない事を( ^ω^ )氏は事前に教えてくれた。
【つまりどういう事だってばよ?】
【日陰作ってワープされる前に攻撃しろ】
【把握】
【お祈り要素高いな】
【でも五尾の重力操作と合併すると厄介じゃね?】
【状態固定が移動不可か行動不可になるのかにも寄る】
「( ^ω^ )良かったな、行動制限まではされないぞ。されたらそもそもワープ出来ない。つまりはそういう事だ」
【アッハイ】
【なにそのだるまさんがころんだ】
【言い得て妙】
【状態固定がキーになるのか】
【わざと日陰を作って攻撃、か】
【おかしいな、嫌な予感しかしない】
「( ͡° ͜ʖ ͡°)勘の良いガキは嫌いだよ」
「( ´Д`)y━・~~ちなみに向こうの攻撃は落雷召喚やら念動力やらで日光を直接塞ぐ物だ。攻撃そのものが日陰になる前提である。上手いこと抜け出すにはワープ使うか自ら光るしかない。OK?」
【草】
【向こうの攻撃は必中狙いかよ】
【自ら光るのは日光受けてるって言えるのか?】
【そこんところどう思いますか、アキカゼさん】
「陽光操作次第じゃない?」
「|◉〻◉)僕らには見慣れた物ですよね」
【これだから天空ルート開拓者は……】
【悔しかったら六の試練突破しろってことだな】
【今や絶叫マシーンと化したあの試練か】
【もしアキカゼランド撤退後にあそこ行くと難易度どうなるの?】
「初手目潰しでゲージ消失、以降勘でゲージを把握しつつ運頼りでアトラクションをこなしていく運ゲーだよ」
「|◉〻◉)僕何度も死にかけましたよ」
「重力操作でフィールド全体の重さを変えないと灼熱の天候で焼け死ぬからね。あれは大変だった。水操作の重要性が痛いほど身に染みた場所だよね」
【えっ?】
【そんな難所がアトラクションとして機能して良いの?】
「もはや探偵さんのマシン自慢の場と化してるよね。一度体験した私たちは二度と行きたくない思ったよ」
「|◉〻◉)ですです」
【この人達何ともない様にいうけど、初見クリア勢ですよね?】
「運が良かっただけだね。偶然だよ、偶然」
【言ってるそばから落雷攻撃来たぞ!】
【テレポートで逃げるゲストと自ら光って行方をくらます配信者とその助手】
【一転ギャグと化したな】
【これフィールド全体攻撃じゃね?】
【多分そう】
【逃げ場なくね?】
【ヒント:雲の上】
「雲の上が安置は楽で良いですね。私は雲の上乗れますし」
「|◉〻◉)僕もです」
【こいつらwww】
【優雅にお茶してやがる】
【そのコタツどこから出したwww】
「|◉〻◉)私物ですよ? あ、みかん欲しいですか?」
【絵に描いた餅なんだよなぁ】
【飯テロすんな】
【どのみちもらいに行くと死ぬおまけ付き】
「|◉〻◉)あげませんけどねwww はい、ハヤテさんどうぞ」
【こいつwww】
【してやったりって顔すんな】
【ちゃっかりゲスト見失ってるけどカメラマンとしてはどうでしょう?】
「悲しい事件だったね」
【みかん剥きながら語るな】
【過去のことの様にいうけど現在進行形なんだよなぁ】
【サハギンて直接床に座れるのな】
【↑突っ込むところそこ?】
【魚の人七不思議の一つだよ】
【一、背泳ぎができる】
【二、そのボディは着ぐるみ】
【2つ目で答えが出てるじゃねーか!】
【三、着ぐるみなのに魚の如く泳げる】
【それは確かに疑問点】
【四、中身は美少女】
【アイドルやってるもんな】
【五、影に潜れる】
【あれ? もしかして魚の人って影縛りの効果なくね?】
「|◉〻◉)ハッ!」
【六、ポンコツ】
【とってつけた様な七不思議だな】
【どうせ思いつきで言ってるだけだろ】
【七、[--検閲済み--]疑惑】
【あれ? 書き込めない】
【なに書いたんだ?】
【ちょっと待って、もういt】
<エラー検知:思考に乱れが確認された為、強制ログアウトされました>
何やらコメント欄がさわがしい。
ログを辿るとどうやらスズキさん七不思議を書き込んでいたプレイヤーが断罪された様だ。
『君、何かした?』
『いい加減しつこかったので方向修正ですね。僕の事をどうこういうのは良いんですけど、ハヤテさんにまでご迷惑をおかけしてしまいそうなのでちょっと思考誘導してました』
『それはどうも。それよりも自分が何か言われるのは良いんだ?』
『そりゃ僕はこの世界だけの住人ですし? ハヤテさんのいる世界には介入出来ませんから。それは同じく探りをかけてるプレイヤーの方にもそうです。ちょっとマナーの悪い人だったのでお仕置きも兼ねて』
『あんまりやりすぎないでね? 私はスズキさんが迷惑を被る方が見ていられないタチだから、心配だよ』
『ふへへ。ご心配いただきありがとうございます。でも僕は平気ですよ? 一応死からは一番遠い存在ですから。この世界のシステムに縛られてはいますが、自由意志がありますので』
『それは良かった。さて、そろそろリラックスタイムも終わりだ。君の活躍の出番かな?』
いそいそとコタツから出て、居住まいを正す。
『どうぞ僕の勇姿をスクリーンショットに想う様お納めください』
『もちろん、ベストショットを撮っては次のブログのネタにさせてもらうよ』
『ふへへ、やったー』
彼女は行動がいちいち可愛いんだよね。
褒めれば簡単にコロッと言ってしまうのが気がかりではあるけど。
『ちなみにですが、僕がチョロいのはハヤテさんに対してだけですからね?』
『そうなの?』
『そういう事になってます』
『じゃあそういう事にしておくよ』
『はい!』
そのあと九尾は自ら仕掛けた落雷攻撃に混ざって、雲の上から自爆特攻を仕掛けるスズキさんの餌食になった。
耐久がガクッと下がるも、すぐに機転を利かせて逃げに入る。
落雷攻撃を取りやめ、日光に自らを投げ打ちヘイトを消そうと試みた。
日陰モードでは九尾も移動不可のため、攻撃を止める必要があったのだ。
「( ^ω^ )しかし、そうは問屋が卸さないんだぜ!」
そこで満を辞して( ^ω^ )氏が仕掛ける。
「( ͡° ͜ʖ ͡°)全体攻撃を扱えるのはお前さんだけじゃねーってなぁ?」
「( ^ω^ )「( ͡° ͜ʖ ͡°)「( ´Д`)y━・~~「( ゚д゚)「ヒャッハーーーッ!!!!!」」」」」
クラン6ch連合の姿が見えないと思ったら、どうも( ^ω^ )氏のマシンに乗り込んでいたらしい。
フィールドを覆うほどの巨大さを持つそれで日光を物理的に隠し、九尾を影の中に押し込んでから限界を突破させたミサイルの雨霰を降らせた。
つくづくこの人達は予想を裏切る動きをするなぁ。
世紀末はどこ言ったのさ。
しかしこの酷い絵面は好奇心をとても刺激する。
私はカメラマンの本文を全うするためにそれを被写体に収めてシャッターを切った。
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