第二章:殺意の蹂躙
「では、私は一旦現場の方へ戻らせていただきます。部屋の外に警官を一人つけておきますので、何かあったらそちらへ声をかけてください」
黙り込んだ一同へそう告げて、霧洲とその部下は踵を返した。
外に警官を配置するというのはこちら側を監視する意味もあるのかもしれないな、と霧洲の背中をみながら絵夢は思う。
部屋から出る間際、霧洲は小さく一礼して扉を閉めた。
「誰か、詳しく説明してくれないかな?」
霧洲の姿が見えなくなると同時に、草本が口を開く。
「本当に何も知らないんですか?」
会場の外にいたのなら、かなりの騒ぎになっていたはずだ。
少なからず、光野の身に不幸があったことくらいは情報が入っていてもおかしくはない。
「知らない。光野さんのショーの最中に何か事故が起きたみたいなことは周りが騒いでいたからわかったけど、正直それだけだよ。誰かに詳しい話を訊くにも、そんな雰囲気じゃなかったしさ」
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます