第一章:殺意の萌芽
「ああ……、優衣ちゃん。ドア開けたらいきなり立ってるからびっくりしたよ」
そんな言葉を吐いて草本が身体を横にずらすと、入れかわるように羽舞が室内へと入ってきた。
「ごめんなさい。驚かすつもりなんてなかったんですけど、たまたまドアを開けようとしたら草本さんが出てきて……」
ばつの悪そうな笑みで、何度も小さく頭を下げる羽舞。
「あはは、別に責めてるわけじゃないからそんな謝らなくても良いよ。それより、影宮さんが待ってるよ」
「香菜が?」
きょとんとなりながら羽舞が室内を振り返る。
それから、影宮の姿を認識すると何か納得したように頷いた。
「俺は自分の控え室戻るから、本番ではよろしくね」
「あ、はい。こちらこそよろしくお願いします」
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます