日記の面白さ

 同じ人間が書いていながら、その主張が変化するところに妙味がある。


 どうでもいい主張、例えば、私は朝食は米を食べたいと思っているが、五年前か十年前かの日記に「朝食は何といってもパンに限る。朝から米なんて、まったく食いたいとも思わない」なんて記していたら面白いではないか。ところが、これは本当に私か、と首を傾げることもある。先の例で言えば、「米なんか食ったことはないし、これからも食わないだろう」なんてことが書いてあったりするのだ。それはもう、その時の精神状態の方が気になって、面白いとは思えない。

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