酒と賭博による救済
小説を進めようと思ったのだが、一行書いて、消し、二行書いて、一行消し、結局一行しか残らなかった。その一行が改心の出来ならまだいいが、別にそうとしか書きようがないところなので、どうにもならない。創作とは抑圧から生まれるものだと思っているし、今の状況は抑圧そのものなのだが、上手くいかないものである。
抑圧の中に救いがなければと思う。私の好きな作家は、酒やギャンブルに救いを求めていた。それは根本的な解決ではない。日々の退廃的な娯楽だ。褒められたものではないが、それがないと恐らく、とっくに首を括っているに違いない。酒をやめれば、ギャンブルをやめれば、まともな生活になるのに、という発言は全く的外れだ。私には分かる。ギャンブルで身を立てる気などなく、ただ一瞬の快楽のためにやっている。だいたい、ギャンブルの快楽は金を得ることより、むしろ失う方にあるのだ。そうした救いの中で、ようやく生を得ることが出来、また、何かを生もうという気にもなるのだ。今の私にはそれがない。
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