登場人物紹介(3)

[クリスナーガ・ライデンシャフト]

 フランメ王国の王族の娘でサイの婚約者。

 フランメ王国国王フランベルク三世の弟の娘で末席ながらも王位継承権を持つ。

 幼少の頃から王族に相応しい女性になるよう厳しい勉強の日々を送ってきたクリスナーガだったが、ある日そんな息苦しい生活に嫌気が差した彼女は、祖父であるフランベルク三世を説得して頼むと軍学校に入学して軍人の道を進む事を選ぶ。

 好奇心が旺盛で軽いノリの言動が目立つが、内心はとても真面目でフランメ王国の事を第一に考えている。また軍学校でも士官学校でも成績は実技座学共に優秀な上、非常に珍しく便利な「瞬動」の異能を持っている為、国王の姪という立場を抜きにしても優秀な軍人である。

 軍学校で出会ったアイリーンを自分の付き人にして援助したのは「軍人になって上を目指すなら信頼できる部下を早い内に見つけておいた方が良い」とフランベルク三世と実の父親から助言されていた事と、軍学校で他の生徒より頭一つ抜けて優秀だったのがアイリーンであった為である。同い年の女性で「友人になれるかも」と思ったのも付き人にした要因の一つ。……しかし士官学校を卒業する辺りで、アイリーンが実力は申し分ないが性格に問題ある事に気づき、その時若干後悔していた。

 それでもクリスナーガは、軍学校の頃から行動を共にしてきたアイリーンを友人だと思っており、彼女が暴走しても最後まで庇おうとした。

 突然サイとの婚約は最初こそ戸惑ったものの、今ではサイのことをフランメ王国になくてはならなくて、自分の好奇心を満たしてくれる人物と認めており、婚約に不満はないらしい。

 ちなみにクリスナーガは、サイがピオン達四人のホムンクルスの女性と肉体関係を持つことは認めているが、最初にサイの子供を産むのは譲れないと言い、ピオン達には自分がサイとの子供を産むまで子供を作らないでほしいと頼んでいる。(ピオン達ホムンクルスは、自分の意思で妊娠するかどうかを決めることができる)


[アースレイ・トールマン]

 フランメ王国の軍人で、ゴーレムトルーパー「ハンマウルス」の操縦士。

 軍人であると同時に貴族でもあり、階級は准将で爵位は侯爵である。

 実家であるトールマン家は没落してしまったクライド家と同じくらいフランメ王国の名門であり、アイリーンの曽祖父のアグレス・クライドとは同じゴーレムトルーパーの操縦士同士で、何度か一緒に戦ったことがある。しかし極端な貴族至上主義で下の身分の者を見下すアグレスとは性格が合わず、仲はそれ程良くなかったらしい。

 ゴーレムトルーパーのナノマシンによって若い姿を保っている上に、もし女物の服を着たら見知った人でも女性と信じてしまうくらい非常に整った中性的な顔立ちをしている。だが本人はこの事を気にしてはおらず、むしろ楽しんでいたりする。

 気まぐれな性格でとてもマイペースな自由人。少しバトルマニアなところがあり、強敵を前にしても心のどこかで楽しんでいて恐怖を感じることがない。

 サイのことはウォーン砦で少し話した時から気に入っており「親しみ易い先輩」を自称してよく話しかける。それと同時に世界で唯一空を飛べて砲撃戦が可能なドランノーガに興味を持っていて、模擬戦でもいいか一度戦ってみたいと思っている。

 ちなみに今年で三十八歳になるのだが、アースレイ本人は「永遠の十七歳」と自称しており、実年齢を言われるのはひどく嫌う。

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