64 泣いている、かすかな声と、その手

 止まらない隕石群と、核爆発。


―――森の中で、何度爆発が起こったか。

 

1発で焦土と化す威力の爆発が、何度も起きている。

 何もない場所では爆発は起きない。

つまり、何かが存在する場所でのみ、

殺傷能力が発生して、爆発する仕組み。


同じ場所での爆発は7度目。


ケルはその森を見る。


しかし、間もなく爆発する森のため、目視で様子が解らない。

 ケルは闇で調べる、何かがあるはず。

ーーくまなく調べる。

が、何もなかった。


それは、隕石も同じ、

同じ場所に何度も降っている。

細菌までも根絶やしにする。という事か。ケルは考える。


元々世界を支配する闇の力は、ケル自身も持ったことが無い。

だから、理解できない現象が、あちこちで置きている。と考えた。


 その時、結合した(End66)の破壊の玉のエネルギーを思い出す。

(放ってみるか)

 アリシャをも倒したエネルギー。

End66のドクロが身体から出て、火球を作り出す。それは、付近の森へと向かう、と、


爆発前、の間。

 

――見えたのは、普通にと存在する森。


「??」

そこは核爆発が9回起こっている場所だ。

無傷の森のはずがない。


その後、破壊の玉が炸裂する。

あえて森の、闇を意図的に止めてみるケル。


やがて、破壊の力が沈静し、そこには、

全てが消し飛んだ不毛の地が、

かった。相変わらず、青々とした森。


「!?」

ケルは事ここに居たって、さすがに驚く。

破壊できない森?


そこに、何がある?闇で調査し始める。

普通の森だ。どんなに調べても同じ。


「??」

結果森には何も変わったことは無かった。

結論としては、核爆発が何の影響も与えていない。という事になる。そんなことがあるはずがない。


事実隕石の最初の1撃目で、町は壊滅的な、被害を受けた。

―――アバランテ城下町を見る。

そこには、いつもと変わらない町があった。


「ナニ・・?」

町は特に入念に、100を超える隕石と、

1000発以上の爆発を起こした。


(おかしい)

ケルは、思い出す。これまで何があったか?


それは・・

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る