43 暫定的な石

・Scene レベッカ ・Place まどうビル最上階


一方、湖でアリシャが巨人と戦ってた頃。


アバランテの、魔導ビル最上階10階では、

レベッカが闇から解放され、体の自由を取り戻していた。


アリシャの風の魔法(竜巻トルネード)のお陰で、ベリアルが消える。

レベッカは髪飾りを強く握りしめる。


(いいかい?レベッカ。これは、お守りだ。

パパが居ない時でも、必ず守ってくれるよ)


「・・パパ」

ここに来たのも、この髪飾りの導かれるままだった。


空が晴れ渡ったといっても、

魔導ビルの真上の空だけ。

辺りは、相変わらず、闇に覆われている。


レベッカは、部屋の中央に立つと、髪飾りの宝石4つを外して、両の手の平に、乗せる。そして、目を瞑って上を向く。


「イージス家の血よ、導いて」


すると髪飾りの石が浮き、徐々に光り出す。


黄色の石が浮き、宙を漂い、動くと、

意味の解らない地点で停止する。

 更に青い石が続く。緑、赤。

それぞれ、部屋の宙に浮いて停止する。


「?」

レベッカには、この位置に、何の意味があるのか解らない。

けれど、元々ここに来た意味、目的に近付いているのは感じている。本来の目的、それは

(賢者の石)を創る事。

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