30 国立まどう協会代表
「なぜここへ?」
社長用のソファに、座りながら、
ホワイトはレベッカに問いかける。
「・・聞きたいことがあるの」
「何でしょうか?」
静かに聞き返すホワイト。
子供たちは、錬金術で創った、特殊な部屋に保護していた。
鍵を持てるのは、まどう協会代表のみ。
それは国の法律。しかし、今回その部屋の鍵が開けられていた。
「ねえ、どうして子供たちが外に出たの?」
レベッカは言う。
「何の事でしょう?」
「部屋の鍵を持ってるでしょう?」
ホワイトは今の代表。
「いいえ、持っていませんよ」
「え?どうして!?」
驚いて聞き返すレベッカ。
「お嬢様、時代は変わったんですよ」
「何言ってるの?・・?」
意味が分からない。
「鍵は、ポルゾイ国王に渡しました」
「な・・なんですって?!」
レベッカは驚く。だから子供が誘拐された。
「カムイは死に、あのお方は王になりました」
「王子は生きてるわ!」
言葉を遮って、言うレベッカ。城下町では、カムイが死んで、
正当な王になったのはポルゾイ、っていう話になっている。
でも実際は、湖の城で、生きているカムイ。その情報は、ケルとポルゾイによって、シャットアウトされている。
「私が、子供を奴隷として売ったんですよ。
その位しか役に立たないんで」
と、冷静に言うホワイト。
「あなた、サイテーよ!」
怒鳴るレベッカ。
「変わりませんね、お嬢様」
「なんですって?・・!」
レベッカは聞き返す。
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