第3話 第六冥天威の二つの奥義。

白雷神熱注掌はくらいしんねっちゅうしょう展開てんかいした我に比肩ひけんする者は皆無かいむ! 貴様に一体何ができる!!!」


 天周のまわりを稲妻が荒れ狂う。


 稲妻が触れた物は、全て蒸発した。


 まるで白蛇はくじゃうごめき、腹を満たすため、目につく物を手当たり次第に、むさぼっているようだ。


 1億2000万度120000000度


 太陽よりも熱い存在を前に、


 俺はポケットに手を入れて、立っていた。


「何ができるか、だと?」


「そうだ」


「お前を倒す」


「その虚勢きょせい感服かんぷくあたいする!」


「試してみるか?」






 俺はあまりに強力な為、封印していた・・・・・・・・・右腕の包帯を解いた。






「な、な、なんだとおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!?」


 天周は冷や汗を流し、一歩下がった。


「・・・フッ! フフフ! アーッハッハッハ! さすがだッ!!! まだこんな力を隠し持っていたとはッ!!! これでこそ、我が好敵手ライバルだッ!!!」


 天周が右手を三つほこの形にする。


「さあ来いッ!!! 貴様の全て、我が破滅の雷光が受け止めてやるッ!!!」




 俺はかまえた。




「いくぞッ!!!」



「食らええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええ!!!」





 天周が右手を突き出し、三つ矛の救済船トライデント・ノアを放つ!!!


 だが、


 俺は光速時速10億8000万kmで、破滅の雷光に突っ込んだ!!!





「チート能力のうりょく七十八式ななじゅうはちしき奥義おうぎ夜十神やとがみッ!!!」





 ズシャズシャジュグジュゴズシャ!





 俺は天周の背後に立ち、残身ざんしんをとった。





 天周は両手を合わせ、目を閉じる。





「グワアアアア!」





 俺は血を吐いて、地面に片膝をついた。


 わき腹を手で押さえ、口から流れる血を手で拭う。





「クックック! クックック! クックック! クックック! アーッハッハッハッハッハッハッハッハッハッハッハッハッハッハッハッハッハッハッハッハッハッハッハッハッハッハッハッハッハッハッハッハッハッハッハッハッハッハッハッハッハッハッハッハッハッハッハッハッハッハッハッハッハッハッ!!!!!」





 天周は両手を広げ、


 天を眺めながら、


 天高らかに、


 叫ぶように笑う。






「ここが世界の頂点だああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああッ!!!!!」






 天周は、





 歓喜かんきした!!!!!

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