異世界に来た俺はチート能力があって魔王に会った瞬間倒した。

第２０話 勇者VS魔王

　リーナが来た。

「リーナ！」

「アレス！　危ないから逃げて！」

　リーナは魔王を睨む。

「強い能力を感じる。女、何者だ？」

「勇者よ」

「ほお、ならば死ぬがいい」

　魔王がすごい能力を放つ。

「やあ！」

　リーナはすごい能力をホーリーブレイブブレイバーで斬った。

「やるな、勇者」

「あなたもね、魔王」

「ならば少し本気を出すとしよう」

「う、嘘でしょ！　今まで本気じゃなかったとでも言うの！？」

「はああああああああああああああああああああああああああああああああああフンんんんんんんんんんんんんんんんんんんんんんんんん！！！」

　魔王の姿が変わる。

「な、なんて強い能力なの！？」

「この姿になれば、我も勇者と同様、超能力を使えるようになる」

「そ、そんな！？」

「死ね！　勇者よ！」

　魔王がすっごい能力を放つ。

　リーナはすっごい能力をホーリーブレイブブレイバーで斬った。

　パキン。

「そ、そんな、ホーリーブレイブブレイバーが！？」

　ホーリーブレイブブレイバーが折れた。

「この能力まで斬るとは。恐ろしい女だ。ここまで我を本気にさせるとは。ならば、本気を出すとしよう」

「そ、そんな！？　今の今まで本気じゃなかったとでも言うの！？」

「この姿になるのは１５０６８４２６７４８２９０４２８３５９６７４０９３５８５６日ぶりだ。これで決着をつけるぞ！　はああああああああああああああああああああああああああふんんんんんんんんんんんんんんんんんんんんんんんんふぉおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお！！！！！」

　魔王の姿が変わる。

「さて、待たせてしまったかね？　戦いを再開しようじゃないか」

「そ、そんな、能力が強すぎて、か、体が動かない！？」

「フン」

　魔王が指をクイッてした。

　ドガーーーン！

　リーナの横の地面が爆発した。

「の、能力なの？」

「いや、指をクイッてしただけだ」

「そんな！　指をクイッてしただけなの！？」

「そうだ。指をクイッてしただけだ」

「そ、そんな！」

「すまんな。この姿になるのは久しぶり過ぎて、力の加減ができないようだ。我をせいぜい楽しませるために、簡単に死んでくれるなよ、勇者よ」

　魔王がごっつい能力を放つ。

　折れたホーリーブレイブブレイバーを持つリーナは、放心状態で無抵抗に立っている。

　・・・無理だ。

　こんな相手、勝てるわけない。

　カラン。

　勇者の剣が地面に落ちる音が響いた。

「リーナアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア！」

「・・・え？」

　アレスは両手を広げ、リーナを庇うように立つ。

「リーナはボクが守るッ！」

「無能力のアレスじゃ無理よ！」

「無能力？　お前、無能力なのに魔王の我を倒そうとしていたのか？　あははは！」

「才能や能力なんて、関係ないッ！！！！！」

　ボクはリーナを見て微笑んだ。

「ボクはリーナが好きだから」

ドガアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアン！！！

「アレスウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウ！」

　ボクは魔王の能力に直撃し、吹っ飛んだ。