新・登場人物 & ちょっとした日常回3

 今回も登場人物が増えたので、恒例の説明と日常回となります。連続ですみません。


 ちょっとした日常回は下の方です。


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 ・高橋たかはし 和馬かずま・・・俺のことでこの物語の主人公。現役男子高校生。と、ここまでは毎回一緒。

 いい加減に童貞からジョブチェンしたい。ヤリチンでイケメンな友人と一緒に居るだけで劣等感がぱないのなんの。



 ・山田やまだ 裕二ゆうじ・・・俺の友人で同じ高校に通う高校一年生である。先程の“ヤリチンでイケメンな友人”はこいつのことで、なんで高校一年生でズッコンバッコンできるのかね。チートかよ。

 なお、初体験は〇学4年生らしい。



 ・高橋たかはし 智子ともこ・・・俺の母親。何事も鵜呑みしてしまう厄介な性格の持ち主である。仕事の関係で高橋家に居ることは稀である。



 ・高橋たかはし 虎次郎こじろう・・・俺の親父。単身赴任で家に居ることは母さん以上に稀の稀である。

 歳の割には息子共々元気らしく、母さんと休みが一緒で家に帰ってきているときは合体確定日だ。



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 「いやぁー。和馬んち久しぶりだなぁ」

 「そうだな。大しておもろいもんねーけど」


 俺は現在、裕二と帰宅途中である。同じ地元出身ということから、中学の頃はよく一緒に登下校したもんだ。部活も一緒だったしね。


 そんでもって裕二が放課後暇だからか、今日は久しぶりに俺んちでゆっくりしたいらしい。


 「なんでだろうなぁ。昔はあんなに遊んだのに.......」

 「お前がセフレ作って女と遊んでばっかりいるからだよ」


 「きっと俺たちの間には、知らず知らずのうちに変な壁ができちゃったんだよな」

 「うん。ヤリチンと童貞の超えられない壁だね」

 

 「あ、そうだ。最近、金欠でさ。部屋貸してくれない?」

 「お前正気?」


 友達んちをヤリ部屋にしようとすんな。殺すよ?


 「はいはい。若いうちから食べ比べするなんて贅沢な話ね。でも外で話すことじゃないから」

 「あ、おばさん。久しぶり」

 「なんだ。スーパーにでも行ってたのか」


 あと少しで高橋家に着くというタイミングで買い物から帰ってきたであろう母さんと道端であった。


 「こんにちは、裕二君。遊びに来たの? 珍しいね」

 「でしょ。最近、金無いからホテル行けなくて。仕方ないからズッ友の和馬と久しぶりに遊ぼうかなと」

 「ねぇ、そんな理由でうち来んの? 殴っていい?」


 ズッ友の使い方おかしいし。とてもじゃないが、セフレ優先してたお前が言える単語じゃないから。


 「ははは。そのヤリチンオーラを少しでも和馬に分けてあげてよ」

 「無理っすよ。こいつの呪いがかった童貞臭は浄化されないっす」


 他所の母親とする会話じゃないな。母さん、息子がヤリチンになって良いの? 親が望んで良いことなの?


 「あ、今日はちょうど家に旦那が居るから」

 「へー。珍しいっすね。いつもは和馬一人なのに」

 「タイミング悪かったな」


 「本当ね。っていうか、いっつも和馬一人なのに彼女どころかセフレ一人いないってなんなの?」

 「それ! ほんとそれ!! テイクアウトし放題なのに宝の持ち腐れだよ!!」

 「.......。」


 俺が異常なのだろうか。それともこの二人が異常なのだろうか。きっと後者だろう。そう信じたい。


 俺らは家に着き、中に入ると横になりながらテレビを視ていた親父に出くわした。


 「おっかりー。って裕二君じゃん。久しぶり」

 「うぃーす」

 「なんだ、これじゃあ母さんとヤれないじゃん」


 俺が異常なのだろうか。それともこの三人が異常なのだろうか。多勢に無勢な気がしてきた。


 「マジか。お前の両親すごいな」

 「そこには触れないでくれ」

 「ほんっと勘弁してほしいわぁ」

 「とか言って智子も満更じゃないだろ」


 「マジすか。あなたたちを見ると自分が情けなくなってきました」

 「とりあえず部屋に行こう? 両親と話さないでくれ。頼むから」

 「この人は性欲だけ強いからね」

 「ふっふっふっふ。若者にはまだまだ引けを取らないよ」


 「あ、じゃあ今度俺のカキタレ連れてくるんで、体力勝負しましょうよ!」

 「頼む! 本当にやめてくれ! ホテル代、GoT〇くらい負担するから!」

 「嫌だよ。息子の友達が居る前でなんて」

 「ええ! 楽しそうじゃん! ヤろうよ、母さん!」


 これはなんの拷問だろうか。


 今日も田舎は静かだが、一部うるさい。


 「安心しろ、和馬。別にNTRネトラねーから!」

 「安心しろ、和馬。大人としてちゃんと裕二君がくせいには避妊させるから!」

 「っていうか、裕二君より陽菜ちゃん連れて来なさいよ。あ、いや、別にヤるヤらない話じゃなくてね?」


 ........そんな所、きっと俺のとこだけである。

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