第6話 真実系

「信也…起きろ、朝にゃよ」


 んん…


 どうやら俺はそのまま寝てしまっていたようだ。

 重いまぶたをこじ開ける。


「おはようぅ…」

 手を上に大きく広げて深呼吸をした。

 1つ不思議な事があった。

「てか、何で現実世界に戻ってないんだ…」


「それはだにゃ…」

 ミーちゃんは1枚の紙を俺に見せてきた。


「これだにゃ!」

 クエスト用紙だ。


 なるほど…クエストを受けたから現実世界に戻れなかったって訳か…

「ていうかお前、どうやってクエスト受けたの?」


「ミーちゃんはここでは猫だけど上に戻ったら天使にゃよ?ここでも3分くらいなら…」

 そう言うと目の前にいる1匹の猫が光だした。

 まばゆい光はどんどんと体を構成していき、転生した時に見たあの天使へと姿を変えていった。

「天使に戻れるにゃよ」


 なるほどね…これでクエストを受けてきたのか…

「その翼はどうやって誤魔化したの?」


「コスプレって言っといたにゃ☆」


 この世界にもコスプレという概念が存在するのか…

 少し苦笑いになった。


 クエスト内容が気になったので見せてくれと言ったら、

「適当に選んだから…」

 と手をもじもじしていた。


 難易度8の最上級クエスト…

 王国随一の科学者バグダートの護衛…


「何でこんな難しいクエストを受けたんだよぉぉぉぉ!!」


「あれだにゃ、報酬がいいからだ…にゃ…」


 3つくらい疑問があった。

「まず、何で科学者の護衛がここまで難しいわけ?」


「最近魔物が居なくなった大森林の調査に向かうからにゃよ…」


「大森林って…ド、ドラゴン…じゃん…」


「大森林に封印されているドラゴンがもう少しで復活するかも知れないとか何とかでそれの調査隊。

 でも絶対に復活する事は無いハズ何だけど…」


「何で…?」


「7大天使達は2度と災厄が起きないように永遠の闇に封印したんにゃよ?それが復活するだにゃんて…絶対にありえないハズだにゃ…」


「でも、明日復活するんだよ?俺がタイムリープしてそれを知っている。」


「ま、まぁいいにゃ。とりあえずクエストに行くにゃ…行ったら何か分かることもあるにゃ!」


「行きたく無いんだけど…人生初のトラウマ…何だけど…」


 思い出したくも無い…

 あのドラゴンは鮮明に覚えている…

 マジで行きたくない。。。


「今から2時間後に出発だにゃよ。場所は門前。」


「急過ぎない?マジで?ていうか何でこんなクエスト受けれたんだよ。」


「報酬がいいからゴリ押したにゃ」


 コイツ後で殺す


 ――2時間後――


「あの馬車かな?」


 大きな門の前に小さい馬車が止めてあった。

 回りにはギャラリーなどは居なくとても静かだった。

 馬車の中には1人だけ乗っていた。

 おそらくあれが科学者であろう。

 眼鏡を掛けており白衣でアフロ。

 何か宝石の用な物を眺めていた。


「あの…すみません…?俺達、護衛役として…」


「君達が護衛役か!歓迎するよ!」

 宝石を眺めていたがその宝石を箱に戻してこちらを向き

 とても愛想の良い笑顔で歓迎してきた。


 肩に乗っていた猫のミーちゃんの顔は少し考え事をしていた用だった。


「…遅れてすまない」

 後ろから声が聞こえてきた。


「君達にも紹介しないとダメだね。彼も私の護衛に来た人だよ。」


 フードをかぶっており顔は良く見えない。

 フードから見える目の色は青色

 身長は150cmくらいだろうか。少し低めだ

「私はランスロットだ。よろしく」


 こちらは若干爽やかだった。

 手を出して来たのでとりあえず握手だけしておいた。


肩に乗っていたミーちゃんが耳元でささやいた。

…名字で名乗って


「俺は…三上…よろしく」


「変わった名前をしているな。よろしく!三上」


「それと…その…肩に乗っている猫の名は?」


「この猫は…ミーちゃんって言うんだ…」


 ミャー。ミャー。


「よろしくな、ミーちゃん」

 ランスロットは笑顔でミーちゃんの頭をなでた。

 ミーちゃんは猫のフリを最後までする気だろうか…

 見ていると少しイラっとしてきた。


「はい!じゃあみんな揃った所で出発しようか!」


 俺とランスロットとバグダートは馬車に乗り込み走り出した。


 さすがは王国随一と言ったところか。

 物凄いスピードの馬車だった。これなら半日で大森林まで着きそうだった。


 大森林に着く間にランスロットと色々な話した。


 まずこの王国の王はアーサーペンドラゴン

 数々の伝説を持っているんだとか。だかそれも今や白髪の年寄りになっており次期後継者は円卓の騎士と呼ばれる王国最強の騎士達の中から選ぶんだとか。

 そしてこの世界での魔法は人それぞれ違う魔法を使うらしい。

 ヒロアカの個性みたいな物だ。


 俺は相変わらず魔法は使えないっぽい。

 だって一般人だもん。

 そして自分の魔法を他人に教える事は住所を晒すのと一緒の事くらい大変な事らしい。

 だから、ランスロットの魔法は教えてもらえなかった。


 馬車中のミーちゃんはずっと科学者のバグダートを見ていた。

 聞いても何か教えてくれなかった。


「さぁ着いたよ。大森林だ!」


 多分後、12時間くらいでドラゴンが復活するであろう…

 大森林に馬車を止めた。


 バグダートは張り切った様子で立ち上がり

 大声で指示を出した。

「信也君はここで待機して馬車を見守っといてくれ。僕とランスロットは大森林にて調査だ!」


 言わなきゃ。危ないって。

「あ、あの…」

 手を伸ばした。


 伸ばした手をランスロットが両手で握りしめた。

「大丈夫だ!私がついている!」

 そう言ってランスロットはバグダートと共に大森林の中へと入っていった。


「ミーちゃん…どうする…?ドラゴンが」


 ミーちゃんはずっと睨んでいた。


「ミーちゃん…?」


「信也…」


「どうしたの?」


「全て繋がった。」


「何が?」


「バグダートは信也に何て言った?」


「信也君は馬車を見守っといてくれって…」


「それよ。」


「何が?」


「馬車に乗っている時、私は1度も信也の事を呼んでない。」


「どうゆう事…?」


「おかしいと思わない?、一体、いつ」













 ――下の名前を教えたの?

























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