第84話 蘇生
警備隊と思われる人たちの中で指図している人がおそらく隊長なのだろうと
「すみません、ちょっといいですか?」
「これは、コダマ閣下」
「死んでいなければ、まだ助けることができます、私に
そう言うと、隊長さんの合図で担架を運んでいた警備隊員が担架をいったん廊下に降ろしてくれた。
しゃがみこんでヨシュア・ハルベールの青黒く変色した首筋に手をやるとまだかすかに
力の抜けたヨシュア・ハルベールの首を持ち上げ、『収納庫』から取り出した白く輝くポーションの入った瓶の蓋をとり、エリクシールを彼女の口の中にゆっくりと流し込んだ。すぐに効果が現れたようで、蒼ざめた顔や青黒く変色していた手足や首の色が見る見る
一連の俺の行動を眺めていた周りの人たちからどよめきが起こった。
「あれが奇跡の薬『エリクシール』」、「輝いていた」、「『エリクシール』を惜しげもなく」
そんな言葉が聞こえてきたが、『エリクシール』とて
「これでもうこの人は
それだけを言い残して、引き留める警備隊の隊長さんをおいて立ち去ることにした。ヨシュア・ハルベールがどういった
この国の法律でどのように彼女が
その後、待たせていた箱馬車にアスカと乗り込み、『ナイツオブダイヤモンド』に帰った。
「お帰りなさいませ、ご主人さま。お帰りなさい、アスカさん」
「ただいま、シャーリー」「ただいま」
「お疲れでしょうから、すぐにお茶の用意をしますので、
「ありがとう、シャーリー」「ありがとう」
シャーリーが淹れてくれたお茶を飲み終え、
「まだ時間があるから、商業ギルドであの部屋を借りてエリクシールを
「マスター。エリクシールの錬金作業はあまり場所を取りませんから、ここの簡易台所で十分ではないでしょうか」
「それもそうだな」
確認してみるとスイートの
[あとがき]
なろうのオリジナル版ではヨシュア・ハルベールはそのまま死んでしまいましたが、可哀そうなので、カクヨム版では助けました。
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