92話【緊急招集】
◇
深夜の【リフベイン城】。
周囲の
自然とベッドから起き上がり、その時を待った。
すると、コンコンとノックがされ、返事も待たずに扉は開けられた。
「――失礼いたします。セルエリス
セルエリスの騎士、ヴェイン・カトラシアスだ。
この
たまに関係なしに
しかも、こんな深夜にやってくることなどまずない。つまり。
「――着替えを」
「はい。
だからセルエリスも何も言わずに、ヴェインに着替えを持ってこさせた。
着替えながら、事の成り行きを説明される。
先程、連絡もなしに城に
先日、【聖騎士】オルドリンが
その
余程の事か、それともくだらない
会ってみない事には何もわからないが、前回の
「スィーティアは?」
「第二王女
「……ああ、そうだった、そうだったわね……」
「なら、ローマリアを起こしなさい。それと、今集められる【聖騎士】は?」
「ローマリア
「――クルストルとオーデインは?」
「お二人ともご自分の
「そうか……仕方がないわね。ハルオエンデとロヴァルトを
「はっ」
そうしてセルエリスの準備は
◇
ローマリアは、
ムスッと
「ローマリア様、お顔お顔!」
「動かないでください~」
「だらしのない……」
ローマリアの
ノエルディアは自分の
ならば
実はエミリア、意外と寝起きがよかった。
いきなり起きろと叩き起こされても、自然と対応出来るタイプだったらしい。
そして【
「うぅ……眠い。いったい何があったというの?」
「【聖騎士】ギルオーダ様がご
「
ローザの口から第二王女の名前が出た事に少し
それに
「スィーティア様は
「貴族街の
エミリアの言葉にレミーユが続けて言う。
「なるほど……それでエミリアとメイド騎士が……」
ローザの中で、ノエルディアの
「あやつ……まさかこの場面でメイド服を着て来たりはしないだろうな……」
ローマリアも、嫌な
「リエちゃ……【
言葉の
それは多分、本人が一番分かっているかもしれないが。
「髪はいいわね。ドレスも準備は出来ているわよ」
「ありがとローザ。レミーユ、お願い」
「は、はい!
「うむ」
そう言ってローマリアは立ち上がり、腕を広げる。
三人がかりで
すると。
「――お待たせいたしました!ローマリア様!」
扉が開かれると、そこにはメイド服のノエルディアがいた。
「「「「……」」」」
「あ、あれ……?」
完全に白い目と言うものを理解した。
自分の場違い感を
「――騎士正装で来い!!」
「す、すみませぇぇぇぇぇん!!」
どたばたと、ノエルディアは戻っていく。
後ろで「ほらやっぱり!だから言ったじゃないですか~!」と、リエレーネの
「まったく……本当に戦闘以外ポンコツだな」
ふんす!とローマリアは腰に手を当てて
「
「……ノ、ノエル
「
関係ない話だが、今後何か二人きりで
◇
ローマリアとエミリア、そして着替えたノエルディアが
「――おお!君がエミリア・ロヴァルトか!?」
「え、ええ……そうですけど。いや、私の前に
ローマリアを
残念なことに、これがギルオーダと言う青年だった。
「うぉ、すみません!
「おぃこら、私はエミリアとそう変わらないだろ!というかお
ギルオーダは背の低い男性だ。
すばしっこい動きと
「うはは!そりゃそうでした、やっぱり
「お前……相変わらずだな……この
(
「さーせん!バカなもんで!」
(あ、そーなんだ)
一瞬大物なのではと思ったエミリアだったが、瞬時に答えが飛んできた。本人の口から。
「ノエルディアも久しぶりじゃね?」
「あ、そうね……」
あのノエルディアが、
「つれねーこと言うなよぉ。同期だろぉ……ほれほれっ」
「へぇ……」
ノエルディアは苦虫を
コイツやっていいですか?そう聞かれているような気がした。
「おいギルオーダ、お前……なにか大事な話があるのだろうが。
そう。本来、
現在の女王と言っても
それなのに、なぜそこまで
「もし大したこと無かったら……お前絶対にクビだぞ、大丈夫か?」
「大丈夫っす。それだけは大丈夫、だって一大事っすから」
そういう所だと
ローマリアは頭を
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