196話【出逢い1】
◇出逢い1◇
このローブは、【
使用者の
「
「――知るかよ、俺はしっかり【
それに対して、別の
「……赤髪の女……ローザ!楽しみだなぁ!」
「――エ、エリウス様……?」
ガラリと
フードを
「
少年のようでもあり、少女のようでもある。
存在を
久しぶりにこの“魔道具”を発動させた事で、エリウスも
少年にも少女にも聞こえる
「リューネ。相手は数人ってレディルが言ってたね……相手、出来るかい?出来るよねぇ!」
「――は、はぃっ!」
普段と違う、違いすぎる主人の
◇
階段から
本当はもう少し急げたのだが、何だかローザが高い所が苦手らしく、
「……
「エ、エドガーが決めたことに歯向かうわけないでしょ……」
エドガーは
「ローザが
「私だって知らなかったわよ!自分が
フィルヴィーネさんと空中で戦っていなかった?とは、
「――む!?……ええいバカ者!落ち着かぬかっ、気付かれておるぞっ!」
フィルヴィーネは、感知対策として《魔法》を使っていた。
そのおかげで、ここまで気付かれること無くすんなりとこれたのだが、どうやら今のローザの叫びで《魔法》が
意外な所でドジを
「す、すみません!!」
「――ご、ごめん」
まぁ、悪いのは明白なのだから仕方が無い。
「いいか?敵は……4人だな、
フィルヴィーネが
「
「当然であろう……魔力を感じる。
“魔道具”は隠せても、内から
「――それってつまり……初めから知っていたの?」
「……。……。……あ」
この“魔王”様は、初めから知っていたのだ。
敵が何人いるかも、どこにいるかも。魔力を感じる事で、誰よりも正確に理解していた。
聞かれなかった。
そう言われれば、もうどうしようもないが、フィルヴィーネは正直に本音を言う。
「――うむ、知っていた……だが
「そ、そんな……」
エドガーは
「“魔王”の力は絶大。
「――結論から言えば、そうだ。だから
エドガーの、異世界人達の、運命の歯車。
フィルヴィーネはサクラとサクヤに言った。
「“運命”ではなく“
そんな意味合いがあるかもしれないと、勝手に
それは。
「それじゃあ……今後は協力を
「――うっ、ま……まぁまて、何もまったく協力をしないと言う訳ではない。お
元々“神”である為、ある程度の
これから何が起こるのか、どうすればいいのか、断片的だが
それは、人としては面白くない事だとフィルヴィーネは思っている。
だからこそ、エドガー達には必要ない。
助力はしよう、だが
「
「……そ、そっか。分かった……今後も、助力お願いします」
「……う、うむ……
(ロザリームの言う事はすんなりと聞くのかこの男は……なんであろうか、この……自分の
「……それじゃあフィルヴィーネ、早速協力してもらうけれど、いいのね?そのつもりでついて来たのでしょうし」
「うむ。まぁな。相手は四人だ……それも“魔道具”を上手く使える者共だ……数的に仕方あるまい」
「分かった……一人だけでいい。
「いいだろう。エドガーも用意しろ……戦闘になるぞ」
「――あ、はいっ!」
あんなことを言ったのに、いきなり協力してくれるんだ。
そんな顔をして、エドガーは【
ローザも、いつもの長剣を《石》から用意した。
「行くわよ……――
ローザの
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