164話【魂が巡る場所2】
◇
――異世界人達の話は続く。
「あの
「……あたしは、この【忍者】に負けない力が欲しいって
「わたしもだ。
サクラとサクヤの場合。
どうやらイレギュラー的な何かが発生したのか、その光の
ローザの時は人の形を
メルティナの時もそうだ、
その存在の
「
ローザは冷めきったコーヒーを口につけて、
そのフィルヴィーネは、腕を組んで何かを考えるような
「……?」
(……リザは、あの
リザは、フィルヴィーネ“召喚”の魔法陣に無理矢理ついてきた。
あの場所、【
フィルヴィーネは、自分の話よりもリザの話しを
「
「……あの時私は、フィルヴィーネ様の足元に出現した魔法陣に、共にいました」
「ああ」
「……魔力がゴリゴリと
「なるほどな。それで小さくなっていたのかお前は。
「それって、リザちゃんは元々すっごい魔力があったってことだよね……?それってもしかして……」
「リ、リザちゃん……?」
サクラのフレンドリーな呼び方に、リザは
だが、サクラが言う事はその通りで。
「――小娘の思っている通りだ。リザでなければ、
続けて、フィルヴィーネはローザを見て言う。
「
「再構成……ねぇ」
先程も少し話をしていた。身体を作り直す
「そうだ――この世界に対応できるように……元居た世界の身体を捨て、この世界に
「……そういう事ね」
「……あっ」
「う~ん……」
ローザとサクラは思い当り
サクラは“召喚”される瞬間、光に
ローザは自身の炎に焼かれ、元の世界を
きっとサクヤとメルティナにも、似たような
“召喚”
フィルヴィーネ“召喚”の
その
「……」
メルティナは無言のまま、以前の【
魔力(MP)だけを表示して、調べた事のある分だけを見比べる。
・エドガー:247(+200)
・ローザ:1208
・サクラ:398
・サクヤ:449
・メルティナ:578
やはりローザの数値だけは別格だ。
それにしても、フィルヴィーネの言葉だけで考えて見て。
フィルヴィーネとリザは、確実にローザ以上の魔力があるのだろう。
リザの場合は、あった。だろうが。
「その“悪魔”が
ローザの言葉に、少し
フィルヴィーネをかなり
「……ふっ……」
フィルヴィーネがクスリと笑う様に息を
すると――パキンっと、
「――あっ、木を
と、
ローザ、サクラ、メルティナは、どうやらフィルヴィーネの意図に気付いたようだ。
「
「フフフ……
「……エド君に?」
「ああ。そういう事だ」
エドガーに聞かれたくない話。
それは、光の
エドガーがいる事で、フィルヴィーネが言いにくくなっていた事。
「
「うん、あたし達の話はしたから、後はフィルヴィーネさんだけです」
「そう……だからエドガーを……」
勘付いたのか、ローザは
「――ええっ!?」
火を操って、
サクラはクスリと笑い、サクヤは「
メルティナは立ち上がり、まるで
「マスター。
<誰でもいいので、【心通話】で教えてください。ワタシはマスターを引き付けておきます>
「え?……うん。分かった」
エドガーは一人でも大丈夫だったが、メルティナがズイズイと進んで行ってしまう。
「そ、そこまでするの……?」
その様子を見て、サクラは「
しかし、事はそれだけ
「……行ったわね。それじゃあ“魔王”……
新たに
「そうだな……まず、あまり
「……だそうだぞ、サクラ」
「――いや、あんたの事だって……」
テーブルに
「どちらもだぞ……」
「「ええっ!?」」
「――いいから進めて
黒髪の少女二人は申し訳なさそうに
しかし話をする瞬間、その笑顔は真剣なものに変わる。
「……
ローザ、サクヤ、サクラの三人は、ピタリと止まる。
少しの
だらけていたサクヤも、フィルヴィーネを真剣な
「……まあ聞け。あくまでも
「だが?」
「……魔力の質や、その
「
「――アッハッハッハ!それもそうだなぁ!」
「……お
一つ
エドガーにバレなければ、それでいいのだ。
(
あののっぺらぼうは、
魔力の質や内に
だが、言動や
(もしあの場が……
フィルヴィーネは
「――なんだ?元“神”であり“魔王”の
不自然なフィルヴィーネの態度に。
――はぁ。とため息を
(……それ以上は聞くなって。って事ね)
“神”や“魔王”など、日本人からすれば中二と言われそうなワードを惜しみもなく言うフィルヴィーネに、
「格好いい!!」と、目を
それぞれの感性で、
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