エピローグ【成長】
◇
全員が
【召喚師】と“召喚”された異世界人しか入れないはずのこの場所に、人影が
そして異世界人の少女達の誰か、でもなかった。
とても白い、
そして、灰色の髪に大きな
二人は、
ことりと置かれたそれは、紫色の《石》だ。
その胸元には、光り
「――ウフフ……本当に
「んもー!当ったり前じゃん!何言ってんのスノー。彼は、アタシらの
灰色の髪の幼女は、主人の
この幼女にも《石》があった。おへそに、チョコンと乗る様に着けられた【インカローズ】が光っていた。
「ふんふんふ~ん♪」
幼女は、所かまわず置かれた“魔道具”を物色していたが、それを見ていた女性は、首根っこを
「フフっ。ダメよノイン……
「――う、うげぇぇ……うざぁ……まぁでもそれは嫌だから黙っとく~」
非常に嫌な顔をして、ノインと呼ばれた幼女は頭上の
二人は
「……おや?……ノイン、誰か来ますね……早いうちに帰りますよ?」
「……」
こくこく
「では……今度は、会えるといいですね……我が
そう言って、スノーと呼ばれた女性は《魔法》を
まるで、初めから何もなかったかのように。
“魔道具”を置かれたことも、全ては初めから、そこにあったかのように――
◇
「……――あれ?」
「ん?どうした、サクラ?」
「あ、う~ん……気のせい、かなぁ?」
「なんだそれは……お
深夜の【召喚の間】に
異世界人サクラとサクヤは、サクラの能力【ハート・オブ・ジョブ】を使うための
「いや、そうだけどさぁ、なんか……変じゃない?
「……はぁ?分からぬが」
サクヤは地下室内を一通り見渡すが、それに気づかない。
「――あっそ……じゃあいいや……始めましょ。ここなら、魔力を気にしないでいいんでしょ?」
「うむ。ローザ殿がそれらしいことを言っていたな。だが、ローザ殿がいないと
「オッケー」
心を
◇
鳥が舞う
「――ん?……帰って来たか……」
本を閉じると同時に、床に
白銀の髪の女性と、灰色の髪の幼女だった。
「あら?……これはシュルツ様……わざわざお待ちいただいたのですか?」
「――シュルツ様ただいまー!」
「やあ、おかえり二人共……どうだったかな、聖王国は……」
シュルツと呼ばれた男は、
「ウフフ――まあ、楽しかったですわ。相変わらず、魔力の
「アタシは
燃える本を見ながら、シュルツは二人の言葉を聞くが、まるで
「で、何人だった?」
スノーと呼ばれた女性は、
「――4人……ですわね。一人はおそらく、私やあの
そう言って、スノーと呼ばれた女性は胸元の《石》に魔力を
【
「ふぅ……やはり、落ち着きますわね……この姿は」
「ああ。美しいね……
「ウフフ……心にもない事を」
シュルツの感情の
「シュルツ様ー、アタシはー?」
「ははは、
「うわー、超
「ノイン。今そんな事をしていたら……後で自分に嫌気がさしますよ?」
「……そ、それもそうかもー」
そう言われて、ノインはシュルツの
「シュルツ様?今度はどうしますか……?」
「あ!――アタシは戦いたいなぁ、あの
二人の言葉に、シュルツは
これは昔ながらの、考えていなかった場合の
「そうだね……もう
「――はい、シュルツ様」
「――はーい!」
そう言って、二人は自室に戻っていった。
残されたシュルツは、
「――さぁ、まだまだ
~近未来の翼~ 終。
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