101話【サクヤとメルティナ】
◇サクヤとメルティナ◇
手足を
メルティナは
「こんにちは。サクヤ……
そう言ってメルティナは、両腕の大型リングを外す。
それを
赤子サイズの
この両腕両脚のリングは、メルティナの
この世界【リバース】の仕様上、魔力が
あっと言う間に
「どうぞ」
サクヤに渡したのは【
固定されたスイッチを入れる事で
元の世界では毒を持った
パイロットスーツの上からも使う事が出来るこの【
「……へ?」
座り込んでいたサクヤは、ルーリアに
「
メルティナは球体関節を鳴らし、身振り手振りを交えて説明するが。
サクヤはチンプンカンプンで更に
「うる……え?」
ジェスチャーが下手なメルティナだった。
単に身体の動かし方がまだ
「む?……それを、こう……?どう?」
「
見かねたルーリアが、その注射器を
横にある小さなボタンを押すと、カシュッ!と下方から
「おおっ!凄いなルーリア、わたしはさっぱり――っ!!ああああああああああっ!!」
ルーリアの
「ル、ルル、ルーリアっ!いきなり何なのだぁっ、ビ、ビックリするではないかっ!心の臓がバクバクしているぞぉっ!?」
「……ノー。サクヤ、それは毒の
メルティナは、頭部(耳の付け根)の【高性能センサー】によって、サクヤの
「――分かっておるわっ!!」
と、サクヤは目に涙を浮かべて声を上げたのだった。
毒を
その中でも特にボルザは、何も言葉にできずにルーリアを見ていたが。
ルーリアが、屋根に
「ボルザ……」
「お、お
ルーリアを叩いてしまった
「ボルザ、立って」
「お
「いいから、ほらっ」
ボルザの手を取り、無理矢理立たせる。
ルーリアの顔には笑顔が見え、ボルザは「許された」のだと思い、ルーリアを
「――この、
「お
ビンタではない。グーだった。
――ルーリアは、
「いだぁぁぁぁぁい!」
「――お、お
一方
物凄く痛がる。
「ゆ、許すとは言わないけど……さっきぶったことは無しにしてあげる」
そっぽを向きながら、半テレで言う。
「……はは、ルーリア。やるではないか……よっ……と!」
サクヤは、ルーリアのお嬢様らしくない行動に誰かを
「お
「……!くっ……」
ボルザは、
デトリンク・シュダイハは、娘には死んだと
ボルザは、ルーリアが
「ああ……そうだ。そうだな……オレは間違ったんだ。自分の危険を
ボルザは、ルーリアに殴られた
「
デトリンク・シュダイハ子爵はボルザを殺さず、
かなりあくどい事もしてきたのだろう、顔や身体は傷だらけで、元々使用人だったとは思えないほど
「ボルザ……私は、
だから、先程顔を見たときは本当に
ルーリアは、ボルザにしゃがみ
(そうか……この男が、ルーリアが
サクヤは笑う。
だがしかし、この
「はぁ……これからどうするべきか……そうだ、めるてな殿」
「メルティナです。サクヤ」
名前を言えないサクヤに、メルティナは
「う、すまぬ……めるて、いな……殿?……心の中では言えるのだが……むむぅ」
回らない舌に、腕組みして
「……では、メルで構いません」
メルティナが
「それでサクヤ。
「助かる、メル殿!!それでだな、わたしもそれを言おうとしていたのだ!……見るに、メル殿がここに居るのは、あの
名前の
周りを見ながら話すあたり、やはり感はいいのだろうとメルティナは思った。
それにしても、本人が居ない所でそう言う呼び方をしているのか。知られたらどうなることやら。
「イエス。もう
「わ、わたしが手伝えばどうだ?」
「ノー。逆に
機械的な答えに「ぐぅ、
「もう一つの問いですが。ローザは、マークスと言う人物のところに行け。そう言っています」
「……【
サクヤは、
「……ノー。戦っている時間はありません。
大型ロボットのサポート【
メルティナは背中のウイングバインダーを再
「――おぉっ!?」
ガシャン!と、背中から脚付近まで
「サクヤとルーリアは、ここに足を掛けて、
「お……おう……」
それにしても、根性とはまた機械的では無い。
「こ、これでいいのかしら……」
「多分な……わたしも分からぬ」
メルティナに
ボルザも、何が何だか分からないままにメルティナの脚に
顔は
「――なんでしょう……この
メルティナは
「――テイクオフ!!【ランデルング】!」
と、抜けない大型ロボットの発進シーケンスを行い。
――大空に飛び立った。
「え?……えぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!」
「きゃあぁぁぁぁぁぁぁぁっぁぁぁっっっ!!」
「――あああああああああっ!!」
サクヤは、飛ぶ=
まさか、文字通り空を飛ぶとは、思いもよらなかったのである。
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