43話【これがあたしの異世界ライフ?】
◇これがあたしの異世界ライフ?◇
「……っ!」
自分の
エドガーが女性陣に正座をさせられ始めて、早
ローザとエミリア、そしてサクラがエドガーを囲むように
「――な、なんであたしまで……」
サクラは、完全に巻き込まれただけだった。
事の始まりは、エドガーがサクヤの左眼を気にかけて、《石》の様なサクヤの眼を
結果的に
ローザは無言でドス黒いオーラを放ち。
エミリアはあからさまに顔を赤くして怒っている。
二人の隣に座るサクラは、自分の言い放った《あごくい》と言うワードがローザとエミリアにこの状況を
一方、あごくいをされた当事者、サクヤはと言うと。
「……」
エドガーの目に入る場所、つまりは女性陣の後ろで
「……あの、一体どうしたんですか?」
食堂に、作業を終えたメイリンが戻ってきたのだが、
「あっ!メイリンさん――聞いてよメイリンさんっ!エドがねっ……」
だが、《石》や異世界の事を話してはいけないと言う
「――あっ!……あ~、えっと……な、何だっけ?ローザ……」
エミリアはローザに丸投げした。
「……見ての通りよ」
ぶっきらぼうに返答するローザ。
その熱い
「――わ、私、サクヤさんとサクラさんの部屋のベッドメイクをしてきますね」
メイリンが、丁度いいと言い出しそうな感じでポンと手を叩き、そそくさと二階へ向かった。
エドガー
去っていくメイリンの背中を、悲しそうに見るエドガー。
「あの……僕、何かしたんですかね……?」
エドガーの本心だ。
「――サクラ。説明して」
まったく状況が分からないエドガーと、
巻き込まれたサクラは「はぁ~」と一度ため息を
「エド君。どうしてこんな事になってるかを知りたいんでしょ?――こういう事だよ」
「え……わぁっ!?」
キスされると
「――君はさっきそれをしたんだよ……エド君」
目を見開きサクラを見るエドガーは、
何も言わなくても、
「……」
「……サクラ~」
「い、いや……こうした方が早いと思って。――あはは」
ローザの
「……そ、そっか……それはダメだった」
足の
「そ~いうことだよエド君。軽々しくやっちゃダメだからね……ローザさんとエミリアちゃんも、これでいいでしょ?エド君も反省してるよ」
エドガーに向けて「ねっ?」とウインクするサクラ。
それを理解し、コクコクコクと
「ホントに?」
エミリアはジト~っと、顔を横向けに
「ほ、本当だよっ!……全然気が回らなくて。ごめん、二人共」
そもそもの問題、エドガーは
エミリアの
その上で、ローザがエドガーに対してこの様な
エドガーも、エミリアやサクラも予測はできなかっただろう。
何せ
「……まぁ、いいんじゃない」
エドガーはその手を取り、立ち上がろうとしたのだが。
「――いっだぁっ!っあ!?」
サクラの間近に迫った顔で、足の
――ドタン!っと。
ローザを
「なっ……なにしてんのぉぉぉっ!?」
エミリアが
「ちょっとエド!ローザ!は~な~れて~!!」
エミリアはすぐさま二人を引き離そうとしてエドガーの腕を引っ張る。
エドガーを抱きかかえるローザは、心底嬉しそうな顔をしていた。
「――ローザっ!どさくさに紛れて何してるのよぉ~!ふん、ぬぅぅぅぅっ!」
ローザの
「……うん。もう許してあげる」
「――ぶふぁっ……おぁぁっ!!」
ローザから
エミリアが先程から引っ張り続けていることもあって、その反動で今度は後ろに倒れこむ。
「きゃっ!……いったぁ~――!!えっ!?」
「んなっ!?」
エミリアに引っ張られるままに倒されたエドガー。
今度はエミリアに
ローザがエドガーの背中に足を乗せ、押し
「「ちょっ!!ローザっ!?」」
エドガーとエミリアの二人は、
「これでいいでしょう……?」
「何のことっ!?」
ローザの言葉を理解できないエドガーは
「そっか……そうだよね。そういうことかぁ。仕方ない!受け入れようエド!」
と、何かに納得している
「な、なんでエミリアは納得してんのさっ!……ぐぅ」
エドガーが
更に押しつぶされて、
その体勢はまさに危ないもので。両足が開かれたまま倒れるエミリアの間に、エドガーがすっぽりと
「うわ……えっろ」
サクラが思わず口にするのも無理はなく。
顔を赤くして口元を隠すエミリアと、歯を食いしばり何かを我慢しているように見えるエドガーは、正直ヤバい。
いよいよ我慢の限界かと思われたエドガーだったが。
「お主達……それはわたしの《あごくい》?よりも過激ではないか……?遠目から見れば
「――それもそうね」
冷静を取り戻したサクヤの一言で、エドガーは解放される。
何かにトリップしていたエミリアも、急に恥ずかしくなったのか、無言のまま
一人ずっと冷静だったサクラは。
「はぁぁぁぁぁぁ~」
(もしかして、こんなことがずっと続くの……?)
と、大きなため息を盛大に
エドガーを取り巻く女性
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