第70話 リンの不安とポーションと

商業ギルドを出たところでリンが動けなくなってしまった。

リンの顔を覗き込むと真っ青な顔で震えている。

よっぽどのショックだったんだろう。


俺達はそんなリンを抱えてなんとか宿の前を通る乗合馬車に乗り込む事ができた。

馬車に乗ってもリンは自分の両腕で自分を抱きしめて震えている。


「リン、大丈夫か」


大丈夫な訳がないのに間抜けな問い掛けだな。

それでもリンは真っ青な顔で俺の問い掛けに答えてくれる。


「神子さま、申し訳ありません。

神子さまの従者としては失格ですね。

でも、震えが止まらないのです。

ルーミス様が奴隷として売られるなんて!

あまりにおかわいそうで、恐ろしくて」


リンの目には涙が浮かんでいる。


「それにリーンバース伯爵家に連なる一族であれば私の家や親しくしていた家の者もいるやもしれません。

酷い、酷すぎます」


俺はそんなリンを慰める言葉が浮かずにただ背中を撫でていることしか出来ない。

それでもリンは気丈に振る舞い、宿の前では自分から馬車を降りて部屋まで歩きさえもした。


「リン、ベッドに入り眠るんだ。

そんな真っ青な顔をしているんだから」


リンはなんとか部屋までは歩けたが部屋に入った途端に崩れ落ちてしまう。

そんなリンを取り敢えず俺はベッドに連れて行き布団を掛けてやる。

少しは震えが落ち着くと良いんだがな。


「神子さま、神子さまに触れても良いでしょうか」


リンは縋り付く様に俺の手を求める。

そんなリンに俺は片方の手でリンの手を握り、もう一方の手でリンの頭を撫でてやる。


「神子さま、私は戦で負けて捕虜になりました。

殺し合いをした相手に捕まったのですから身に降りかかった不幸も受け入れることもできます。

でも、政変で、女であるだけで同じ国の人間に辱められるなんてあんまりです」


リンが吐き出す様に気持ちを吐露する。

何もしていなくても、一族であるだけで女として辱められる。

そんな不条理をリンは認められないのだ。


「リン、心配するな、女達は俺が競り落としてやる。

変な男にお前の大切なものを蹂躙させたりはしないさ」


「神子さま!」


「リン、オイゲン君だろう」


「はい、オイゲン君、手だけじゃダメです、リンを抱きしめてください」


すがる様な目でリンが俺を見つめる。

小刻みに身体が震えているのも分かる。


俺はベッドに潜り込みリンを抱きしめてやる。

俺の手の中で震えるリンの身体が段々と落ち着いてくる。


代わりに熱を持つ様にリンの身体が温かくなり、その熱と共にリンの香りを俺は意識してしまう。


「オイゲン君」


熱を持ったリンの瞳が目の前にある。

その瞳の熱は俺に向けられている。

そして、その瞳に惹きつけられる様に俺とリンは接吻を交わす。


「もっと強く抱きしめてください」


俺に縋り付いてくるリン。

その儚さと普段の騎士としての力強さとのギャップに俺は引きつけられてしまう。


「ああ心配するな、リンが眠るまで強く抱きしめているよ」


俺はそう言ってリンを抱きしめる腕に力を込める。


「あっ、あん」


俺の腕の中でリンの身体が軋む。

それなのにリンは自分の腕にも力を込める。

まるで自分の身体を俺の中にめり込ませるかの様に。


「オイゲン君とひとつになりたいの。

私ひとりではこの恐怖に呑まれそうなの」


不意にリンの腕の力が緩む。


「だから、オイゲン君……

私のおっぱいを吸ってくださいな。

私に溺れてくださいな。

貴方の中に私が溶け込んでポーションが出来るのでしょう。

私を求めてポーションを作ってくださいな」


これは素直なリンの望みなのだろうか?

それともオークションに向けた俺の取り込みなのだろうか?


まあ、どっちでもいいや。

俺も腕の力を抜く。

そしてリンの服のボタンに手を掛ける.


2つ、3つとボタンを外せばリンの胸が露わになる。

今だに荒い息のせいだろうか。

リンの胸は呼吸のたびに揺れ動き、俺はそんなリンの胸に魅了されてしまう。


だからだろう、カリッ、そんな音がするかの様にリンの乳首を強く甘噛みしてしまう。

もちろん大きなおっぱいの方だ。

ポーションを作るのに何度も吸った方のリンの胸だ。

そして、俺の甘噛みだけで乳首が硬くなってゆく。


「イタッ……

えへへへ、オイゲン君、うれしいな〜

リンのおっぱいはオイゲン君の物だからね。

いっぱい吸ってくださいな。

そしていっぱい夢中になってくださいな」


俺にすがる事で心の平安を求めているのだろうか。

リンの母性がリンの心のさざなみを押さえ込んでゆくようだ。


「オイゲン君、もっと強く吸っていいんだよ」


なら俺はリンのおっぱいを吸ってリンを支配しよう。

リンの心を俺に委ねさせるのだ。


「ひゃああ」


俺はリンのおっぱいを強く握りしめる。

そして上下の歯でリンの乳首を擦り上げる。


痛みがリンを支配する。

そして強く乳首を吸い上げる。


「あ、ああ、オイゲン君、そうよ、吸って、吸って、もっとリンのおっぱいを吸って」


リンのおっぱいから魔力が俺に流れ始める。

それはまるで母乳の様に乳首のあちこちから吹き出して俺の口の中に溢れてゆく。


コクッ、コクッ、俺は夢中でリンの魔力を飲み込んで行く。


リンはそんな俺の頭を抱え込み、そして俺はリンの香りに包まれる。


「もっと、もっと強く、何もかも忘れるくらいに強くして」


俺に縋り付くリン。

消えては浮かぶ不安を忘れたいかのように俺を求めてくる。


俺はそんなリンの気持ちに応えるかの様にリンのおっぱいを強く握りしめる。

乳房に籠るリンの魔力の全てを押し出すかの様に俺はリンの乳房を歪ませるのだ。


そして押しつぶされた乳房から乳首に集まる魔力。


全部幻想さ!


そんな事はわかっている。


でも俺との絆を求めるリンには幻想さえも必要なのだ。


「オイゲン君、リンのおっぱいをいっぱい吸うの。

そして私のおっぱいをいっぱい飲むのよ」


まるで母が子に乳を与えるかの様な言葉だ。

そう、俺のおっぱいを差し出す女はみんなそうなってゆく。

そして俺は守るべき女は増えてゆくんだ。


リンの乳首から流れ込む魔力が爆発的に膨らむ。

そしてリンのおっぱいが光り、俺はポーションを作り出す。


「オイゲン君、オイゲン君、あ、ああああ、オイゲン君〜」


リンの感情そのもののリンの魔力が作らせたポーションは欠損さえも治しそうな力を感じる。


自分が大切に思っている人達を救えるポーションだな。


そしてやり遂げたかも様にリンは寝息を立て始める。

俺はそんなリンの腕から抜け出してベッドを出る。


リビングに戻ると銀とサミーがソファーに座っている。


「リンは落ち着いたのかな?」


「ああ、眠ったよ」


「オイゲンに委ねる事でリンは心の平安を得たのかな?」


サミーの奴は思わせぶりだ。


「ああそうだな。

でもこれで女達を絶対に競り落としてやらないといけなくなったよな」


「そうだな、オイゲンがリンのヒーローであるためには必要だ」


リンは俺に救いを求めたのだ。

なら、俺はそのリンの気持ちに応えてやるさ。


「まあ、古龍の鱗を売るんだから、資金は充分だろう

だが、ひと工夫は必要かな」


「ひと工夫?」


「ああ、オークションに商品を掛ける順番だな。

女達の前に古龍の鱗を持って行きたいな」


順番ねえ?


そうか、金を先に吐き出させるか。

女と古龍の鱗をくらべれば、希少なのは古龍の鱗だ。

せいぜい競り上げて貰って金を吐き出させるか。

そうすれば確実に女達を競り落とせるだろう。


「そうだな、ポーションを納めた後に商業ギルドによってオークションでの順番を調整するか」


「主様、紅茶をどうぞ」


銀が紅茶を入れてくれた。


「ありがとう、ちょうど喉が渇いていたところだ」


「喉が渇いていたのか?

オイゲンはリンの乳をいっぱい飲んだのではないのか」


サミーの奴、知ってる癖に意地悪だな。


「リンのおっぱいでは乳は出ないよ。

飲んだのは魔力さ」


「そうか、リンのおっぱいでは乳は出ないのか」


知ってる癖に。

でも不思議なんだよな?

吸っているうちに乳が出る子と出ない子がいるんだ。


「なあ、オイゲン、我の乳は飲まんのか?

紅茶よりは美味いと思うぞ」


「主様、私も乳が出る様になりたい。

だからいっぱい吸って欲しい」


2人の手が思わせぶりに服のボタンにかかる。

でも少し焦らしてやろう。


「銀が入れた紅茶は美味しいな。

おかわりをもらおうか」


「主様、おかわりはこっちです」


銀のやつ待ちきれない様だな。

俺の目の前に銀のおっぱいが突き出される。


「こら、銀、ズルイぞ」


出遅れたサミーも俺におっぱいを突きつけてくる。


いいだろう、2人のおっぱいを吸ってやるさ。


「2人ともいっぱい吸ってやるから落ち着けよ」


俺はそう言って、2人のおっぱいを手で鷲掴む。


「ヒャン」


「えへへへ」


2人の乳首が目の前に近づいてくる。


さあ、ポーションを作るお時間だ。


俺は2人の乳首がくっつく様に2人のおっぱいを寄せると一気に2人の乳首を咥えて吸い始めるのだった。













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