第52話 ミウラ教の教義2

「それで信者を増やすにしても、なにかシンボルとなる物はないのか?」


「まかせて!そんなこともあろうかと用意しておいたわ。【アイテム】アプリを開くとネックレスがあるので、それを見てみて。」


ミウラの言う通りに【アイテム】アプリを開き見てみると、

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*ミウラのネックレス 1000個

 運 +10

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「あったぞ。これを信者になりたい人に渡せばいいのか?」


「ええ、そうよ。つけた者が運が良くなるから、評判を呼んで信者が増える仕組みよ。我ながらいいアィデアだわ。」


「まあ…悪くないとは思うぞ。ところで、ミウラ教の教義はどうなんだ。」


「それに関しては、特にないのよね。私としては

私を信じてくれる人が増えるだけでいいからね。でもまあ、幾つか考えて来たから伝えるわね。」


そういうとミウラは教義候補(?)次々と出してきた。


・幸運の女神ミウラとともに創ろう素晴らしき世界

・信じる貴方を一つ上のステージへ

・ミウラ…それは素晴らしき未来を約束する言葉

・美しい花、美しい景色、美しいミウラ


おいおいこれは教義じゃなくて、キャッチコピーだろ。


「ショウはどれがいいと思う?」


「うーん…。最初のかな。」

どれでもいいが、一番まともかな。

最後のは化粧品のCMに出てきそうだし。


「じゃあ決まりね。信者にはネックレスを渡して教義を伝えてね。そうそう、1000個のネックレスがなくなったら、ショウの任務は完了だから。頑張ってね。」


ブチッ


ミウラからの通話が切れた。

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