…3ノ月06ノ日…


…3ノ月06ノ日…

 約束通り、今日はアムールさんに魔物の対策と対処法、手元にあるモノでの戦い方や、簡単な護身術を教えてもらう事になった。


 騎士団にいたというだけあって、その教え方はうまい…と思う。

 まぁ何をどうするのかを丁寧に教えてもらっても、それをうまく自分が飲み込めるかは別な話で。

 言われた事をやれているつもりだったけど、アムールさん曰く、私は身体に力が入り過ぎていて硬いんだって。

 そう言われても、体術も剣術も、経験がないんだから仕方ないよね…なんて、言わなくても済むようにならないと。


 女性は剣とかよりも槍を使えるようにした方がイイとか、そんな事を言われたけど、自分に何があってるかは、今の所はまだわからない。


 とにかく、体中が痛くなってきてる気がする。

 きっと明日は全身が筋肉痛だと思う。


 あと、今日の日暮れ前、魔物が出た事を街に知らせに行っていた人が戻ってきた。

 何人かの騎士の人を連れてきたんだけど、魔物を自分達の手でどうにかした事を村長が伝えると、たぶん隊長の人なんだと思うけど、すごく怒りだした。

 はるばる来てやったのに何様だ…とか、ギャーギャー言うから来てやったのに…とか、村の事の心配よりも自分達の心配をしているみたいだった。


 そんな騎士団の人たちは、村の中でも比較的被害の少なくキレイな家に泊め、家の無くなった人たちを含めて、何とか無事な家で体を寄せ合ってる。


 そういえば、夕食の時、アムールさんの姿を見なかったな。

 いつもご飯の時には姿を見せるのに。

 明日の準備で忙しいのかな?

 なんだかんだアムールさんに頼る事が多くなってるし、どこかでちゃんとお礼をしたい。


  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る