第4章 第11話
スケルトンが姿を現すまでに、敵の裏に回り込む。
準備出来たら背後からの一撃で片付くならありがたい。
恐らく咆哮が終われば無敵時間も無くなるはずだ。
タイミングを見て、背後から殴りかかる!
ガキンッ
『おわっ』
思わず声が出た。
殴りかかった瞬間、スケルトンの腰から上だけがすごい勢いで半回転し、
3本の右腕の剣やメイスで武器を殴られた。
『おー…肉が無いから可動域の制限も無いってことなのね。
リッピー。門番の攻撃力ってどれくらい?
一撃でもくらうとヤバイ感じ?』
「一撃はそこまで痛くないよ。
ただ、腕が6本あるから連続攻撃くらい続けるとヤバイかも。
でもスピさんだと初心者防具のままだし、1撃で1割くらい減っちゃうかも。」
『サンキュー。
なら6本の攻撃を同時にくらったとしても
死ぬことはなさそうだね。』
色々考えてみるが、6本腕の攻撃を綺麗に掻い潜ってダメージ与えるより、
相打ち上等で突っ込むのが早そうだ。
盾を前面に構え、改めて対峙する。
ダメージはそこまで無いだろうとは言え、
敵の攻撃は出来れば1発でも避けておきたい。
敵の左からの攻撃を避けて、右からの攻撃を盾で受けて
後は相打ち上等でその場で考える!
スケルトンの左半身に向かって歩み寄る。
間合いまでもう少し…スケルトンの左中腕が振りかぶられた瞬間、
思いっきりバックステップ!
予定通り1発目を空振りさせたところで、今度は右半身に向かって
盾を構えたままダッシュ!
右上腕と右中腕からの連続攻撃を盾で受け止めつつ
メイスを右から振り下ろす。
ガキンッ
左上腕の剣と打ち合いになり、そのまま左下腕の剣に斬り上げられる。
ここで防御を考えると、それこそ攻撃のタイミングが無くなってしまう。
メイスを弾かれた硬直をキャンセルし、そのまま同じ角度で振り下ろす!
ザシュッ
ザシュッ
ザシュッ
ザシュッ
スケルトンの左下腕と右下腕、右上腕からの攻撃をモロにくらい、
HPを1割ほど削られた。
しかし、こちらの攻撃もなんとか相手を捉えた。
ガラガラと崩れ落ちるスケルトン。
『6本腕のスケルトン倒せば、さすがに終わりだよね?』
「えっ?まさかもう倒しちゃった?」
『とりあえず、6本腕の状態で崩れ落ちたけど、
ここから復活が無ければ倒したんじゃないかな。』
「まじかー…そこの門番が雑魚扱いって…
ちょっと引くくらい強いんだけど…」
『と、とりあえず扉空いたから中に入っておくよ。』
うーん…このまま隠し続けるのも難しそうだし、
ドリッピーにはどこかで打ち明けた方が良さそうだな。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます