第4章 第1話
闘技場での公開決闘を終え、街中に戻る。
どうせなら、ほぼ確実に奪取に失敗するレア大剣ではなく、効果の高いポーションあたりを選んでおけば良かったかと反省していると
観戦していたSeregranceとドリッピーが近寄ってきた。
「お疲れ様。」
「スピさん、お帰りーっ!」
『ただいま、セレ、リッピー。』
「じっくり対人戦見せて貰うのは2回目だけど、ほんと意味分かんない強さだねー。
第6エリアを2人パーティーでクリアしちゃったって聞いた時は
耳を疑ったけど、今なら納得だよ。
ボクがやっても手も足もでないんじゃないかなー。
スピさんが有名になったら、
スピはワシが育てたって自慢しよっ。」
相変わらずドリッピーは元気いっぱいに話しかけてくる。
『リッピーは育ててくれたというより、
助けてくれたんだけどな。』
「スピはワシが助けた!
じゃ、いまいちパッとしないから却下!」
「随分と小技を使うようになってるじゃない。」
Seregranceは何やら嬉しそうだ。
『セレのトリッキーな動きを覚えて真似てるだけだよ。』
会話を続けながら、メインダンジョンに向けて歩く。
攻略は第6エリアを越え、第7エリアまで進んでいた。
現時点の最新は第12エリア。やっと後半に差し掛かったことになる。
ドリッピーは約束通りエリアを逆走してくれていて、第7エリアに転送された直後に合流していた。
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