第3章 第18話

『どうだった?』

「結構考える事多くて大変!」

『それにしちゃ終始圧倒してたよね。』

「そりゃまぁ、あなたとずっとやってた模擬戦と比べちゃうとね。

 攻撃も遅いし、読みやすいし。」


「グォォォォォッ」

話していると、うなり声が聞こえてきた。


『時間かかってたのは、装備変えてたの?』

「うん。防具だけはちゃんとしたの装備してたんだけど、

 武器は+10を装備してたの。

 色々知られたくないって言ってたじゃない。

 だから、弱い武器でいっぱい打ち合いすれば、

 メイン武器の強化数もバレにくいかと思って。」

やっぱり色々考えてくれてるなぁ。


部屋の奥から巨大なメイスを持った、牛の頭の巨人が現れる。


『ここのボスはミノタウロスだね。』

「あっ、今晩お肉食べたい!」

『冷蔵庫にステーキ用の牛肉あったよね。』

「うんうん。じゃぁ、今晩はステーキだー!」


部屋の中央に出現し、吠え終わったミノタウロスがいきなり突進してくる。

『command view time now end』

[18:13:09]

『ちょうど晩御飯時だ。』

「私がお肉焼くから、あなたがテーブルセッティングね!」


俺のメイスと、Seregranceの剣が同時にミノタウロスを迎撃する。

一撃で消し飛ぶミノタウロス。


「おめでとうございます!第1エリアをクリアしました!

 次のエリアに進みますか?」


『ふー。さっさとクリアするつもりが、時間かかったなぁ。』

「おにくっ、おにくっ。」

『はいはい。

 じゃぁ、さっさと次のエリアに進んでログアウトしよう。』


2人揃って [はい] を選択。

[Seregranceさんの決定が反映されました。]

「それでは第2エリアへ転送します。新しいエリアを楽しんで下さいね。」

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