第23話 鍛冶屋のカジ

 ケトンとミクはサマンサ王国へと向かった。

 城下町につき、鍛冶屋を探した。鍛冶屋は町の隅の方にあった。

鍛冶屋:へい。いらっしゃい。何用で。

ケトン:賢者の宝石を作れる者を知っているという情報が入ったのだが?

鍛冶屋:知らないね。

ミク:鍛冶屋さん。ジーコからの紹介状だよ。

 鍛冶屋は紹介状を見た。

鍛冶屋:ほう。確かにジーコさんからの紹介状だ。だが、俺は、その賢者の宝石を作れる者は他の王国へ連れていかれたと聞く。

ケトン:何でだ?

鍛冶屋:その者のものづくりの腕を買われたんだろう。

ケトン:その者の名前は知っているか?

鍛冶屋:その者の名はアインだ。

ケトン:アイン。なんで、アインがこの世界へいるんだ?

鍛冶屋:アインを知っているのか?

ケトン:まあな、ちょっとした知り合いだ。だが、どこにいるのかはわからない。

鍛冶屋:ところであんた。名は何だ?

ケトン:俺はケトンだ。あんたは?

鍛冶屋:俺の名はカジだ。以後よろしく。で、ケトンさん。ジーコさんから剣の腕を買われたんだってな。タンタル町の武道大会で優勝したんだって?凄いじゃねーか。悪いことは言わねえ。俺の作った。剣も買っていかないか?

ケトン:俺は、今の剣で十分だ。

カジ:だが、その剣は切れないぞ。

ケトン:これは、アインが作ったものが。俺はこれでいく。

カジ:わかった。あと、情報だが、サマンサ王国がカイン王国を攻めるという噂があるぞ。カイン王国は駄目だ。サマンサ王国につくしかねえな。

ミク:いえ。カイン王国にはローラがいる。ローラとウランがいればこの世界は救われるのよ。

カジ:そうか?カイン国王が生きていてはローラは指導力を発揮できないぞ。それにカイン国王は酷いもんだ。

ケトン:ミク。ついでだから、サマンサ国王に会わないか?カイン王国が攻められたら大変だ。止めなきゃな。

ミク:でも、どうやって会うの?

カジ:いや、ケトンなら簡単に会えるだろう。タンタル町の武道大会で優勝したんだからな。

ケトン:だが、許可証みたいなものがなければだめだろう。

カジ:ケトンよ。俺に会ったのは幸運だったな。俺は許可証も発行しているのだよ。許可証なら渡してやる。行って来い。

ケトン:ありがとう。

 と、ケトンはサマンサ王国の許可証を受け取り、サマンサ国王に会うことにした。












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