第9話 ケトンの作戦
ミク:ケトン。大丈夫。
ケトン:う。うう。
ケトンはうなっている。
ウラン:安心しろ。急所は外してある。さあ、賢者の宝石をよこせ。
ミク:いいけど。何も起こらないよ。
ウラン:試してみあんければわからん。
と、ミクはウランに賢者の宝石を渡した。
ウランは賢者の宝石を上にかざした。しかし、何も起こらなかった。
ウラン:なぜだ。
ミク:だから言ったでしょ。ローラ王女の呪文がなきゃ、あなたの呪いは解けないって。
ウラン:女。なんか事情を知っているようだな。話してみろ。
ミク:まって、その前にケトンのダメージを回復しなきゃ。
と、ミクはケトンのところへ行ってリカバー茶を飲ませた。ケトンは全快した。
ケトンは立ち上がった。
ケトン:うーん。ひどい目に合った。まさか金縛りの術とは、俺はこの世界を甘く見ていたようだ。
ウラン:この世界?お前ら何を言っているのだ??それに、その飲み物は体が全快するのか?
ケトン:ああ。良い飲み物だろ。
ミク:ねえ。二人ともよく聞いて。賢者の宝石はローラ王女の呪文で賢者の石を持っている物の内側にあるパワーと本性を引き出すもの。本来なら、ウランはローラ王女によってウランの本性を引き出し呪いが解けるのよ。なぜ呪いが解けるのかはウランの本性は本当はものすごくいい心の持ち主だから。しかし、今、カイン国王がこれを狙っている。本来はカイン国王は死んでいるの。強欲のカイン国王がもし賢者の宝石を手に入れたら悪の帝王になるかもしれない。
ウラン:女。・・・じゃなく、何て呼べばいいんだ。
ミク:ミクでいいよ。
ケトン:俺はケトンだよろしくな。
ウラン:お前ら俺を悪く思っていないのか?
ミク:事情は知っているからね。
ウラン:何で知っているのだ?
ミク:外の世界からこの世界へやってきたの。この世界は外にとっては小説の世界よ。
ウラン:小説の世界。
ミク:そう思って、いざという時に小説を持ってきたけど・・・ない。
ケトン:国王に渡したっきりで返してもらってないじゃないか?
ミク:あ。そうだった。・・・。というわけで、国王には渡しちゃダメよ。ローラ王女に渡して呪文を言ってもらうのよ。
ウラン:じゃあ、何か作戦が必要だなあ。
ケトン:王様には偽物の宝石を渡せばいいんじゃないか?宝石店で買って。
ミク:ケトン。頭いい。
ウラン:ケトンは機転が利くようだなあ。
ケトン:じゃあ、その作戦でいこう。
と、ケトンとミクとウランはカイン王国へ行った。
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