第93話 前哨戦

私の部屋に来た隊員は、フラフラとした足取りで、怪我を負ったのか腕から血を流している。


「どうした?!」


「ぐっ……団長……」


「トードニー!」


「どうしました?!」


「来てくれ!」


「なっ?!何が起きた?!」


「団長……ゴホッゴホッ……」


「喋るな!今回復薬を!」


「聞いて…下さい……私は…助かりません…」


「そんな事は無い!」


「自分の体の事です…自分が一番…分かっています…」


「……」


「崖を少し北へ行った所に…縄ばしごを掛けられ…数人が上に……」


「入られたのか?!」


「いえ…気が付いた数人で…何とか……」


「他の隊員は?!」


「分かりません……私はこの事を伝えようと…ゴホッゴホッ…」


「トードニー!」


「はい!直ぐに向かいます!」


「ありがとう。お前のおかげで、皆が助かった…」


「よ…かっ……」


「くっ……」


首から力が無くなり、ダラりと腕の中で垂れ下がる。


「団長!」


「…この者を…頼む。」


「…はい。」


「トードニー!」


「準備出来ました!」


「私はここを守る!一人も逃すな!」


「はい!行くぞ!」


馬に乗った隊員が現場へと走っていく。

崖を登ることは出来ないとタカをくくっていた私の落ち度で、隊員を殺してしまった。


「くそっ!」


自分への苛立ちで手が震える。


命を掛けて情報を伝えてくれた彼のおかげで、侵入を阻止する事に成功した。後から向かったトードニー達にも被害は出ていない。だが、考え方を改めなければ、また被害が出てしまう。


トードニー達の帰還を確認した後、直ぐに動き出す。


「お前!」


「はい!」


「防衛を強化する!崖を登ってくる可能性を考えて見張りを増やし、範囲を広げるぞ!」


「はい!」


「トードニー!」


「はい!」


「第一部隊の手の空いている者達で崖を登れないように簡易的で良いから鼠返しを取りつけろ!」


「はい!」


「馬に乗れる奴はいるか!?」


「はい!」


「ジゼトルスに戻り、ライラーを数人派遣する様に伝えろ!防衛を強化したい!」


「はい!」


「寝ている暇は無いぞ!ここを死守する!」


私の声に背筋を伸ばす隊員達。不満を漏らす者は一人としていなかった。

数時間後、ジゼトルスから次の部隊が派遣されてきた。第二部隊はほとんどが冒険者。流石マコト達だ。今必要なのは、私達の様な型に嵌った者たちではなく、冒険者達の柔軟な思考力だ。


「おい!トードニー!」


「はい!」


「第二部隊の隊長を呼んでこい!」


「分かりました!」


数分後、第二部隊の隊長が現れた。冒険者の男だ。短い茶髪でがっしりとした体型。何度か冒険者ギルドで見た事がある。


「団長さん。どうしたんだい?」


「知恵を貸してくれ。」


「というと?」


「吸血鬼達は身体能力が高い。簡易的な鼠返し程度なら苦もなく登ってくるはずだ。何か良い手は無いだろうか?」


「兵士ってのは気に入らねぇが。あんたみたいに頭の柔らかい奴なら好きになれそうだな。

そうだな…おい!」


「どした?」


「あれって持ってきてるか?」


「持ってきてるぞ。崖があるって聞いてたからな。」


「一つ持ってきてくれ。」


「あいよー。」


男が持ってこさせたのは樽。


「随分と重そうだが…何が入っているんだ?」


「この中にはワームの粘液が入っている。」


「ワームってあのモンスターのワームか?そんなものどうするんだ?」


「ワームってのは土なんかに穴を掘って巣を作るだろ?」


「そうだな。何度か見た事がある。」


「巣の中に入った事はあるか?」


「いや。無いな。」


「ワームは穴を掘る時、体から粘液を出して堀った穴の表面に染み込ませるんだ。そうすると、土は金属の様に硬くなり、簡単には崩れない様になる。その上、表面は滑らかで足を滑らせる事もしばしばあるくらいだ。」


「そんな風になっているのか…知らなかった。」


「この粘液を崖の表面と、付近の地面に塗れば、それだけで簡単には登れなくなる。簡易的な鼠返しも効いてくるだろうな。」


「なるほど…登りにくくするのか。」


「もう一つはダーティラットの血だ。これを撒いておけば、鼻の良い吸血鬼には耐え難い場所になるだろう。」


「む……確かにあの匂いは私達でも厳しいからな。」


「これだけで中級吸血鬼程度なら牽制出来るだろう。ただ、結局は牽制だ。簡単な足止めにしかならない。最終的には俺達の戦闘能力に掛かっている。」


「分かっている。だが、その牽制が今は必要だ。とにかく一秒でも長く、後方の部隊の為に時間を作りたい。」


「そうだな。俺達の知恵が役に立つならいくらでも提供する。いつでも声を掛けてくれ。」


「助かったよ。ありがとう。そのワームの粘液を頼んでも良いか?知らない者達が手を出すより、君達に任せた方が良さそうだ。」


「おう。任せとけ。」


「助かる。」


「団長様が簡単に頭を下げるなよ。正直団長がつまらない奴だったら好き勝手やるつもりだったが、あんたになら命を預けても良い。

俺の事はヤガと呼んでくれ。団長。」


「…分かった。頼んだぞ。ヤガ。」


「おう!

おい!おめぇら!早速始めるぞ!」


「あいよー。」


樽を担いで崖へ向かうヤガ。


ヤガの作戦は思ったよりずっと効力を発揮してくれたらしく、その後も何度か吸血鬼達が崖を登ろうと近付いて来たが、難なく追い返す事が出来た。

ただの斥候を追い返しただけで喜ぶ者は少なかったが、時間を稼げている事に変わりは無かった。

そんな攻防を繰り返していると、更に部隊が追加された。


「団長!」


「エリル!ポリエル!よく来てくれた!」


白髪の女性ハスラーは、エリル-イニトル。ジゼトルス攻防戦の時にリンの部隊の副隊長だった私の部下。

黒髪の女性細剣使いはポリエル-ナンタリム。私の部下で、シャルの部隊の副隊長だった。

二人とも、あの戦闘以来、リンとシャルの事を崇拝すうはいしている。マコト達が帰ったと聞いてから、ほとんど毎日引っ付いていた。


「マコト達はどうしてる?」


「全体の動きを指示してくれています。相手の本隊が到着する前には合流するとの事で、それまで耐えてくれと。」


「…この槍を受け取った以上、相応の働きはしないとな。」


「もし手に負えない相手が出てきて、マコト様方が到着していない場合はこの場を捨てて後ろへ下がれとの命令です。」


「私がそんな命令を素直に聞くとは思っていないだろうに。」


「団長?!」


「マコトの事だ。逃げ道を用意してくれたのだろうが、ここを捨ててしまえばこの戦争はかなり厳しいものになる。簡単に渡す気は無い。」


「まったく…マコトの言った通りの人だな。団長さんとやらは。」


聞き覚えの無い声に振り返ると、二人の女性が立っていた。私はこの二人をよく知っている。この国で久しぶりに現れたSランクの冒険者。

ジルとガリタだ。


「君達はジルとガリタだったな。」


「自警団の団長さんに覚えてもらえているとはね。」


「Sランクの冒険者くらい覚えているさ。君達も前線に?」


「マコトから、団長が無理するから助けてやってくれって頼まれたんだよ。」


「マコトの奴め…」


「その…無茶するようなら…引っ張ってでも…連れて来いと…」


「自警団の統率は団長の役目だ。死なれては困るってさ。」


「分かった分かった。無茶はしないと約束するよ。だが、ここを簡単には譲れない。ギリギリまでは粘らせてくれ。」


「分かってるよ。私達がここに来たのはこの場所を守る為なんだ。私達もマコトからの贈り物を貰ったからな。それなりの働きをするつもりさ。」


ジルは盾と短剣。ガリタはローブをマコトから貰ったらしい。


ジルの盾と短剣は透明感のある水色で、マコト達と共に来てくれたアライサルの鱗を彷彿ほうふつとさせる。

ガリタのローブは茶色で、見ただけでそれが恐ろしく高位の装備だと分かる。


「互いに重たい物を受け取ってしまったな。」


「それがマコトからの信頼なら、受け止めなきゃ友だと胸を張って言えなくなる。」


「ジルの言う通りだな。」


「私達は戦況を見て動くつもりだが、それで良いか?」


「そうしてくれ。私は全体の指揮を行う。」


「マコトの話では、そろそろ相手の部隊が見えてくるはずだ。最初はモンスターの郡勢が現れると言っていた。」


「サニクシをぶら下げているモンスターが居れば、それを優先して討伐してくれ。」


「分かった。」


「ここからが、前哨戦の始まりだな……」


「団長!!」


「どうした?!」


「敵の部隊が見えました!」


「戦闘準備!」


「はい!」


槍を手に崖に向かう。


「これは…予想以上だな。」


崖の下。西側からは地肌が見えなくなる程の敵兵が前進してくる。

一番先頭には荷車。その中にはモンスターが閉じ込められている。その数は数えられるものでは無い。


モンスターの荷車が止まると、その後ろに居た吸血鬼達の手元が一斉に光り出す。


ゴゴゴゴゴゴッ!


地面が立っていられない程に揺れ、崖だった場所に土の坂道が出来上がる。一瞬にして崖という地形的アドバンテージを無にされてしまう。


「エリル!坂道を何とか出来ないか?!」


「直ぐには無理です!」


「数が違いすぎるか…攻撃部隊と地形制御部隊に別れて坂道を何とかしろ!他の者達は前に出て坂道を登らせるな!」


「おめぇら!アリ一匹通すんじゃねぇぞ!」


「「「「うおぉぉぉ!」」」」


「冒険者達に続けぇ!」


こちらが前進を始めると、モンスターの入っている檻の扉が一斉に開く。無数のありとあらゆるモンスター達が放たれる。


「グガァァ!」


どうやっているのか分からないが、モンスター達は互いを攻撃せずにこちらに一目散で向かってくる。


坂道の中腹辺りで初めての大規模な戦闘が始まる。


「オラァァ!」


「グガァァ!」


「ビビるなよ!引いたら死ぬぞ!」


「こちとらモンスター狩りのプロなんだ!全部素材にしてやらぁ!」


「冒険者の邪魔にならない様に援護しろぉ!」


「グギャァァァ!」


モンスターの叫び声、兵士達の怒声に似た叫び声、剣戟の音に、魔法の爆音と閃光。作られた坂道は血に染まり、次々と屍が積み上がっていく。当然モンスターの屍だけでは無い。


「な、なんだこのモンスター?!」


「ぐあっ!!」


「何してくれてんだぁ!」


ガキィィン!


「硬い!」


「危ない!」


ガンッ!


「まったく。あんたらはいつも話を聞いてないな。」


「ジル!?」


「こいつはボールリザード。外殻が硬くて魔法も効きにくい。ギルドで説明されただろ?」


「あははー…」


「ここは私とガリタで引き受けるから。殺れる奴らを殺って数を減らすぞ。」


「頼みまーす!」


「ガリタ!」


「うん!」


ガンッ!


「どうよ。ガリタの魔法は痛いだろ。」


「ジル!そんな事は良いから早く!」


「はーい………はぁっ!」


ザシュッ!


「うげっ?!ま、真っ二つにしちゃったぞ?!」


「す、凄いですね…」


「ガリタ!危ない!」


「え?きゃっ!!」


「このっ!」


グシャッ!


「大丈夫?!」


「う、うん…全然大丈夫…」


「…さっき魔法当たったよな?」


「うん…」


「このローブ…そこらの鎧より余程性能が良いよな?」


「みたい…だね…」


「とんでもない物を……とはいえ、油断は禁物。これだけの混戦だから、気を付けないと。」


「うん。ごめん。気を付けるね。」


「よし。次に行こう!」


「うん!」


どうやらジルとガリタが手強いモンスターを受け持ってくれているらしい。トードニーとポリエルは最前線で指揮を取ってくれている。ヤガは…楽しそうに戦斧を振り回して戦っている。


モンスターの数は異常な程だが、こちらも負けてはいない。特に冒険者達が善戦を繰り広げてくれているお陰でモンスターの数は時間と共に減っていく。


「団長!準備が終わりました!」


「よし!後退の合図を出せ!」


「はい!」


兵士の一人が前線の空に魔法を放つ。爆音と爆煙が広がり、それを見た前線の部隊が徐々に後退を始める。


「エリル!タイミング良く魔法を使えよ!」


「はい!」


戻ってきた兵士達は崖の上だった部分を境目にしてモンスター達を食い止める。

最後の一人が後退を完了する。


「今だ!やれぇ!」


ガガガガガッ!


魔法で坂道だった場所が、地響きと共に下がっていく。

中に入り込んでいたモンスターは付近の兵士達が処理出来るだろう。坂道に居たモンスター達は崖を登ろうとしているが、ヤガ達が行った処理のせいで登れずにいる。


「魔法!弓!各自放て!殲滅せんめつしろ!」


崖の下で暴れ回るモンスター達に魔法と矢が降り注ぐ。


「よくもやってくれたな!これでも食らっとけ!」


「ギャイン!」


「エリル!」


「はい!防御魔法展開!急げ!」


空になった檻の後ろから魔法や弓が飛んでくる。


「モンスターの処理を優先しつつ奥の連中にも攻撃を開始しろ!」


遠距離攻撃の応酬が始まる。矢と魔法が次々と飛んできてはこちらの防御魔法に弾かれる。逆に、こちらの放った魔法や矢も次々と弾かれる。


「団長!消耗戦は不利です!」


「分かっている!」


不利な事は重々承知している。だが、モンスターも処理しきれていない今、下に降りるわけにもいかない。引いてしまえば奥の連中が崖を登りに来る。下がるわけにもいかない。今は耐えて、とりあえずモンスターを処理しきることが最優先だ。


「おめぇら!ここは俺達の出番だぞ!」


「けっ。うちのリーダーは人使いが荒いぜ。」


冒険者達が崖を飛び降りる。


「ヤガ?!」


「死ぬ気はねぇ!俺達がモンスターを仕留めてやる!援護頼むぞ!」


「無茶しやがって…団長!」


「トードニー?!」


「俺達も行きます!あの数じゃまずい!」


「……」


「団長!」


「分かった…行け!エリル!援護を優先しろ!一人たりとも殺させるな!」


「はい!」


「感謝します!」


トードニーの率いる第一部隊が飛び降りてヤガに合流する。


「はっは!あんたも大概命知らずだな!」


「最初に飛び出したお前には言われたくねぇ!」


「違いねぇ!おめぇら!死ぬ気でぶっ殺せ!俺より先に死んだ奴らは、俺がもう一度ぶっ殺すぞ!」


「死んでんのにもう一度殺すってなんだよ。」


「オラオラァ!」


ヤガ達が降りた事でモンスターの数が見る見る減っていく。それを見て奥の連中はヤガ達に狙いを定め、一斉に攻撃してくる。

エリル達も防御魔法を展開しているが、全てを守るには範囲が広すぎる。


「ぐぁっ!!」


「くそっ!遠くからチクチクと!」


「今はモンスターを優先しろ!」


「分かってるよ!」


ゴウッ!


ヤガの元に火球が飛んでいく。


「ヤガ!!」


「ぬおっ?!」


ボガンッ!


「ヤガ!?」


「戦い始めると周りが見えないのは変わらないな。」


「ジル?!」


「私が背中を守ってやる。」


「はっは!ジルに背中を守ってもらえるたぁ光栄だぜ!オラァ!ラストスパートだぁ!」


「よ、良かった…」


「団長!あれを見て下さい!」


兵士の一人に言われて奥を見ると、空になった檻が移動し、その奥から二回りは大きな檻が現れる。

その中にはマコトから聞いていた手強いモンスターの姿が見える。テナガゴリラ、グリーンビー、そして巨大な蜘蛛。全てのモンスターにサニクシらしき魔道具がぶら下がっている。


「嫌なタイミングで……エリル!私も出る!」


「団長?!」


「ここの指揮は任せる!下の連中を上に登らせるんだ!」


「はい!」


「ポリエル!着いてこい!あれに対処出来るのは私達だけだ!」


「分かりました!」


槍を持ってポリエルと崖を飛び降りる。


「ヤバそうなのが出てきたな。」


「ヤガ!トードニー!他の連中を下がらせろ!」


「聞こえたな!?登れ登れぇ!」


「テナガゴリラは私達に任せろ。」


「ジル……頼む。私は蜘蛛を相手にしよう。」


「となれば俺はあのでけぇ蜂だな。」


「ポリエル。ヤガを手伝え。」


「分かりました。」


「トードニー。覚悟は良いな?」


「この戦争に参加を決めた時から覚悟はできてますよ。」


「良い返事だ。」


「行くぞオラァ!」


ヤガが走り出す。肩に担いだ戦斧が太陽の光を反射する。


「ブンブンうるせぇ!」


ガキィィン!


「くっは!硬ぇなぁ!うおぅ?!」


「死にたいのですか?!突っ込み過ぎです!」


「悪い悪い!」


ポリエルを援護に付けて正解だったらしい。


「トードニー!こっちも行くぞ!」


「はい!」


気色の悪い蜘蛛が口元をモゾモゾと動かしてこちらを見ている。足に絡み付いたサニクシがガラガラと音を立てる。混乱することは無いが不快な気分になる音だ。

走り寄る私達に向けて蜘蛛の尻がグイッと動く。


ビュッ!


白く、粘着性の高い糸が扇状に放射される。


「だろうと思っていた!」


槍に魔力を流して炎を飛ばす。


糸に当たった途端に炎が燃え移り、チリチリと音を立てて一気に燃え広がっていく。


「やるねぇ。ガリタ!私達もやるよ!」


「うん!」


ガンッガンッ!


ジルが盾に短剣を叩き付けると、テナガゴリラがジルを睨みつける。ジルが魔力を流し込んだのか、短剣と盾を纏う様に水が現れる。普通の魔法武器ならふよふよと水が漂う程度だが、盾には水球の様に、短剣には刃の様にしっかりと形を持った水が現れている。


「グガァッ!」


ジルに向かっていくテナガゴリラ。体の周囲を覆っていた黒い霧が形を成してジルに向かっていく。


「はぁっ!」


短剣を振るジル。しかし、水が纏っていても届く距離ではない。

と、思っていたが、ジルの振った軌道上を水の刃が伸びて通っていく。

形を成した黒い霧を容易く切り裂いた水の刃は、そのままテナガゴリラの右腕を切り落としてしまう。


「グガァァァァ!」


「残念だったね。」


ズガンッ!


怒りを露呈して左腕を地面に叩き付けるテナガゴリラ。地面が割れてその破片が人を殺せる勢いで飛んでいく。


ドポン。


ジルの構えた盾に生成された水が、その破片を全て飲み込み勢いを殺してしまう。


「次は私達の番だね。」


「ジル!行くよ!」


ジルとガリタの連携は他に真似出来ない熟練されたものだ。それ程時間も掛からず片をつけるだろう。

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