最終章 大戦争
第89話 最後の記憶
アライサルの家に流れ込んだ名前持ちのドラゴン達。思い思いの行動を取る連中で実に纏まりが無い。
因みに、今回初めて見た人型の姿となったドラゴン達の外見について、ここで触れておこう。
毒のドラゴン、ブレナルガは、淡い赤紫色の肌、ワインレッドの長い髪。先がボールの様になった尻尾。大きく鋭い翼。グネグネと曲がった角を持った縦にひょろ長い男性だ。赤紫色の瞳は鋭い眼光を放っている。
氷のドラゴン、ピュレーナ。彼女は全身が淡い水色の肌をしていて、結晶型の角と刺々しい尻尾。氷の翼を持っている。ツリ目で薄い唇が特徴的だ。
土のドラゴン、バナビロは、予想外と言えば良いのか……一言で言えば超絶イケメンの男性。石は纏っておらず、水晶で出来た翼や角がキラキラと輝き、女性なら誰でも振り向いてしまうような見た目だ。トドロイよりも無口という点も美徳となっている。
闇のドラゴン、タログは黒髪の少年の姿。短く黒い角。細長い尻尾に真っ黒な翼を見ると、地球の文献に出てくる子供の悪魔を思い出す。人を馬鹿にしたような性格も相まってそのイメージが強く残るだろう。
凛とリーシャが料理を作り、それを珍しそうに皆が見学し、既に弟子入りしたショルーテとアライサルはどこか得意気だ。皆が見学に夢中になっている間に、龍王からの伝言を伝える為にアライサルを呼び出す事にする。
「アライサル。」
「どうした?」
「少し良いか?」
「構わないぞ。」
家の外、庭に出てアライサルと向き合う。
「どうしたのだ?」
「さっき俺だけ龍王の所に呼ばれたろ。あの時に色々と話をしてな。その中でアライサルに伝えておかなければならない事があってな。」
「何か言われたのか?」
「…龍王は、アライサルが北半球で色々な事を学んで、取り入れたいという事を察していたんだ。」
「父が…?話した事は無かったのだが…流石は父上だな…
「いや。逆だ。今回の事に決着が着いたら、そのまま俺達と北半球に留まって好きな様にしろとさ。」
「えっ?!」
「自分の成そうとしていることを成すまでは帰ってくるなってよ。」
「……」
「口を開けてると虫が入るぞ。」
「本当か?!」
「あぁ。アライサルの事を頼むと言われたよ。」
「……父上…」
「良かったな。」
「あぁ!ありがとう!マコト!」
「俺に礼を言う事じゃないだろ。」
「いや!マコトだから父上が許してくれたのだ!ありがとう!」
「抱き着かなくて良いから!嬉しいのは分かったから!」
「………真琴様?」
「っ?!」
「食事の準備。出来ましたよ。」
「は……はいぃ!」
「あっ!おしい!」
「何が惜しいのですか?」
「え?!いや。このまま押し倒そうかとな。」
「そんな事を言っていると、料理を食べさせませんよ?」
「全面的に私が悪かった。」
「二人とも早く中へ入って下さい。」
「「はい!」」
凛に脅され……もとい。諭されて家の中に入る。
明日の朝、ここを発つ。アライサルにとっては、暫くの別れとなる。ドラゴンは長寿の生き物だからあっという間なのかもしれないが、別れを惜しむくらいには長くこの地を離れるのだ。大いに楽しんでもらおう。
アルコールも入り、少し体が火照った頃。
「凛。少し夜風に当たりに行かないか?」
「はい。喜んで。」
「くはははは!飲め飲め!」
「お前はいつもそうやってだな?!」
「二人とも。あまりやりすぎると怒りますよ?」
家の中では皆がどんちゃん騒ぎで楽しんでいる。
「凛。少し良いか?」
「え?ひゃっ?!」
凛の手を握り、グラビティコントロールで星空の中へと上がっていく。
「飛ぶなら飛ぶと言ってください!」
「あはは。すまない。驚かせたな。」
「真琴様は昔から私を驚かせる事が好きでしたからね。私も学習しないものですね。」
「いつもクールな凛を見てるとどうしてもな。」
「私はそんなつもりは無いのですが…」
「ただの
「いつもそうやって……良いですけど。」
「凛もいつもそうやって許してくれるよな。本当に昔から…」
「真琴様?」
「ここまで長かった。本当に気が遠くなる程に。」
「そうですね…あの日からもうどれだけの時間が流れたか…」
「地球でいきなり襲われた時は本当に死ぬかと思ったんだぞ?」
「真琴様なら余裕です。」
「その自信は一体どこから…って、この話もずっとしてるよな。」
「ふふ。はい。」
「……龍王に会って、記憶を取り戻した時、最後の記憶を誰が持っているのか分かったんだ。」
「誰でしたか?また私達の知らない所で誰かに預けたのですか?」
「凛達が知らない…という意味では正解だが、知らない人ではないよ。」
「誰でしたか?」
「…俺が見た最後の記憶を持った人は、凛。君だ。」
「…私ですか?!」
「どうやったかは記憶を取り戻さないと分からないが、間違いなく凛だったよ。」
「……」
「驚いて言葉が出てないぞ?」
「そんな記憶は私にはありませんよ?!」
「だろうな。分かっていたら教えてくれているだろうしな。」
「私だとして…何故取り出せなかったのでしょうか…?」
「龍王に渡した記憶を取り戻さないと、箱を取り出せない様になっているのだと思う。」
「取り戻した記憶が無いと…?」
龍王から取り戻したのは、時魔法。恐らく凛の中にある最後の箱は時魔法を使わなければ取り出せない様になっている。だが、それだと時間軸がおかしな話になる。
最初に箱を渡したのは龍王。そして、その時に俺の中からは時魔法に関する知識は全て龍王に渡した。
俺の帰ってきていない記憶は龍王に箱を渡した後の記憶だ。つまり、記憶と魔力を預ける旅の最後に、全ての記憶を取り出し、最初に渡された記憶と、今残っている記憶に分けられて凛に託された事になる。そしてその片方には時魔法の知識を必要とする仕掛けが施されている。その時には俺の中に時魔法の知識は無いし、共に居たはずのパラちゃんには時魔法は使えない。一体どうやって……
「何があったのかは分からないが……最後の記憶を取り戻したら、全て分かるはずだ。」
「……そうですね。分かりました。」
そう言って凛は目を瞑り、俺に全てを委ねる。
凛の中に眠る最後の記憶の箱は、恐らく時が止められている。それを進めてやれば取り出せるはずだ。
ここで疑問なのは、時を止め続ける為には魔力の供給が必要となるはず。凛は、それに関する魔道具などは持ち合わせてはいない。どうやって…いや、それも記憶を取り戻せば全て分かる。
凛に向けて手を翳す。魔力を集中させて時を進める様に魔法を掛けてやる。カチリという解錠するような音が聞こえた気がすると、凛の中から箱が現れ、それが開くと視界が白く染っていく。
ーー・ーー・ーー・ーー・ーー・ーー・ーー
パラちゃんと共に記憶を預ける旅に出た俺達が、初めに向かったのはナーラの元だった。パラちゃんは基本的に姿を隠して同行してくれている。これはパラちゃんの要望だった。悪魔種という種族だから…という事なのだろうが、気にする必要は無いのに…
「ジョー。久しぶり。」
「おぉ?!グランの坊ちゃんか?!」
バタンッ!
見えないが、家の扉が勢い良く開く音が聞こえた。
「グラン!」
「ナーラ。久しぶり。」
両手を祈る様に胸の前で組んだナーラが結界の外に出てくる。
「なははは!良かったな!ナーラ!」
「…うん…良かった…」
「久しぶりに来たというのに、いきなりで悪いんだが…」
「…どうした…の?」
「当分の間、預かって欲しい物がある。」
「当分の間ってのはどのくらいなんだ?」
「……正確には答えられないが、五年…いや、十年近いかもしれない。」
「…グラン…?」
「すまない。当分の間は身を隠す事にしたんだ。」
「おいおい…つまり坊ちゃん達には当分の間会えないってことかよ。」
「すまない…」
「…大丈…夫。任せて…」
「ナーラ…」
「…ありがとう。」
「ナーラが了承するなら俺も構わねぇ!…だが、何を預かるんだ?」
「…身を隠すにも、魔力と記憶が有る限り狙われ続ける。それを預けたい。」
「記憶と魔力だって?!」
「私の事…忘れるの…?」
「そうだ。俺の中の、ナーラに関する記憶全てと、魔力を一部。預けたい。」
「坊ちゃん?!それはあんまりだぜ?!」
「分かっている。だが、信用出来る人に渡したいんだ。」
「……分かっ…た。引き…受ける。」
「本当か?!」
「今度…は……私が…助ける番。」
「……ありがとう。」
「でも……約束…して。」
「分かっている。必ずまたここに会いに来る。必ずだ。」
「……うん。」
「ナーラ…大人になったなぁー!」
「ジョー…私は…ずっと…大人……」
「なははは!」
「今すぐ…?」
「すまないな。追っ手が掛かっているからな。急いでいるんだ。」
「分かっ…た。」
「グラン様。始めましょう。」
「あぁ。」
姿を隠しているパラちゃんが、魔法で俺から記憶と魔力を抜き取っていく。
まだ…覚えている。目の前に居るのはナーラとジョー。まだ……
暗転した視界から目を覚ました時、俺は見知らぬ土地で凛に介抱されていた。
「……」
「おはようございます。」
「…ここは…?」
「キーカさんの所へ向かっている所です。」
「そうか……俺は何かを忘れたんだな……」
「グラン様……」
「俺が自分で決めた事だ。落ち込んでいる暇は無いよな。」
「……」
「体は平気だから、さっさと進もう。」
「……はい。」
次に向かったのはキーカの道場。
デュトブロス、首都ズァンリへと入ると、見覚えのある景色が現れ始める。少しホッとしていると、キーカの道場が見えてくる。
「ここは相変わらず人気が無ぇなぁ。あのガサツなキーカと付き合える奴が居ないんだろうな。間違いない。」
「…いやー。俺はそうは思わないけどな。凄く優しくて良い人だと思うぞ。」
「グラン様には優しいからな。あの鬼も裸足で逃げ出す様な恐ろしい顔を見たらグラン様にだって分かるはずだ。」
「どうかなー…俺はそんな事思わないぞー…」
「グラン様は見た事ないからそんな事が言えるんだ。あの顔を見たら」
ポンッ……
健の背後、つまり俺の前に居たキーカが健の肩に後ろから手を置く。
ビクリと体を震わせて、壊れた人形のようにギギギッと首を後ろに向ける健。
「ジャイル。その顔って……こんな顔?」
「ぎぃぁぁぁぁぁあああ!!」
龍脈山を越える程の絶叫が響き渡った。
因みに、プリネラは隠れていたが、即見つかり二度目の悲鳴が木霊した。
「嬉しそうだな…」
「久しぶりに稽古をつけられたからな!」
「稽古…ねぇ……」
道場の床でピクピクしている二人。
「なんならグランも稽古を受けてみるか?別メニューでしっかりみっちり教えるぞ!朝から朝まで付きっきりでな!」
「それ一夜明かしてるよな?!」
「はぁ…はぁ…」
「血走った目ではぁはぁすな!」
「グラン様!キーカさん!」
「悪かったって。可愛い冗談だよ。
それより、何か理由があって来たんだろ?」
「…あぁ。」
俺はナーラにした説明をキーカにもする。
「記憶か…」
「酷な事を頼んでいる事は分かっている。だが、キーにお願いしたい。」
「……分かった。グランの事だ。いつになるか分からないが、必ずまた会える。それまで預かっておくよ。」
「……すまない。」
こうして、俺達は記憶と魔力を預けていった。
キーカの後は、ソーリャ。バーミル。シャーリー。ジャッド。ギャンボと箱を渡した。その度にこの世界、魔法、そして友の事を忘れていく。何を忘れたのか覚えていないが、忘れた事は分かる。
そして、ジゼトルスの近郊まで到着した。
「ジゼトルスまで来ましたね。」
「……」
「グラン様?」
「あ、あぁ。そうだな。」
「…申し訳ございません…」
「え?なんでティーシャが謝るんだ?」
「…記憶を失っていくグラン様を、どう支えて差し上げれば良いのか…」
「そんな事を気にしていたのか?俺は大丈夫。一緒に居てくれるだけでありがたいよ。」
「……」
「…プリネラ。」
「グラン様!やっぱり私も一緒に行きます!」
「プリネラ…」
「グラン様と離れるなんて…」
「こっちに戻ってきた時に、それまでの情勢を把握している人が必要なんだ。分かってくれ。」
「グラン様……」
「すまない…隠れるしか出来ない、情けない俺の事を許してくれ…」
「そんな…許すなんて…恨んでなどいません!」
「ありがとう。プリネラ。」
「うぅ……」
「泣かないでくれ。また必ず戻ってくるから。
パラちゃん。やってくれ。」
「良いの?」
「これ以上は辛くなるだけだ。」
「…分かった。」
「グラン様!!」
「また…会おう。必ず。」
「約束ですよ!必ず!」
プリネラの涙を最後に、俺の意識は途切れた。
目が覚めると、俺はベッドの上にいた。
「目が覚めた?」
「…フィルリア?」
「そうよ。ティーシャとジャイルが担ぎ込んできた時は心臓が止まるかと思ったわよ?」
「…すまない。」
「事の経緯については聞いたわ。」
「……」
「大変だったわね……何もしてあげられなくてごめんね…」
「フィルリア。謝らないでくれ。俺もティーシャも、ジャイルだってフィルリアには感謝しているんだ。」
「……」
「帰ってきたら、必ず最初に会いに来るよ。」
「えぇ……気を付けて行くのよ?」
「分かってる。」
「……」
フィルリアはいつも優しくて、俺達の心の支えだった。そのフィルリアを忘れる事を考えると、今にも全て投げ出したい気持ちに支配される。それでも、ここまでに忘れてきた人達の為にも、これはやり遂げなければならない。
「ティーシャ達は?」
「隣の部屋に居るわよ。」
「行こう。」
俺はベッドから降りて、部屋を出る。
「グラン様!」
「ティーシャ。ジャイル。」
「……」
「フィルリアに別れは済ませた。」
「…はい。」
「…フィルリアに記憶を渡す前に説明しておく。今後の事だ。」
「はい。」
「まず、フィルリアへ記憶と魔力の箱を渡した後、ジゼトルスから南にある廃神殿に向かってくれ。」
「そんな場所が…?」
「昔父に聞いて一度だけ見に行った事がある。街道から脇道が続いているから分かるはずだ。そこに着いたらこの魔石を使って結界を作ってくれ。」
「これは?」
「認識阻害の魔法が発動する様になっている。人が来る場所でもないから、結界があれば戻ってくるまで気が付かれないはずだ。」
「気が付かれると良くないのですか?」
「この廃神殿の奥には大きな魔石がある。」
「そんな所に? よく誰にも奪われませんでしたね?」
「その魔石は透明だからな。」
「無属性の…それでですか。その魔石が何か?」
「向こうから帰ってくる時の目標座標に設定してある。無くなると困るんだよ。」
「なるほど……ん?なら、向こうに行く時はどうするんだ?」
「実は、向こうと窓を繋げて、ある夫婦に接触している。」
「夫婦…ですか?」
「子供が居なかった二人と話をしているうちに仲良くなって、俺達を迎えてくれる事になっている。」
「あの夫婦?」
「フィルリアは知っているよな。ここで初めて窓を繋げた時に接触した夫婦だ。」
「覚えているわよ。とても優しい方達だったわね。」
「詳しい事情は話していないが、命を狙われている事を伝えたら、二人からこっちに来いと言ってくれたんだ。」
「ありがたい限り…ですね。」
「あぁ。その夫婦の家に飛ぶ。その為の魔道具がこれだ。ティーシャ。よろしく頼む。」
「はい。」
「もう一つ。帰ってくる時の魔道具がこっちだ。これはネックレスにしてある。これもティーシャに預けるから持っていてくれ。」
「分かりました。」
「最後に、向こうに行った時に、記憶がおかしくならない様に用意した記憶。それを何もかもを忘れた俺に注いでくれ。ジャイル。この魔道具を俺の胸に当ててくれればそれだけで上手くいくようにしてある。頼むぞ。」
「……任せろ。」
「……ふぅ。向こうに着いてからの事はティーシャとジャイルに任せる。」
「はい。」
「分かった。」
「……」
「グラン。ティーシャ。ジャイル。必ず戻ってくるのよ?」
「約束するよ。」
静かに涙を流すフィルリアに、俺の記憶と魔力が流れていく。また、必ず会いに来ると心に刻み付ける。
「……うっ……」
「グラン様。」
「ここは…?神殿?」
「はい。」
「そうか。もう行くんだな。」
「はい。」
「パラちゃん。」
「なに?」
「ありがとう。」
「気にする事は無いよ。僕は友達を助けているだけだからね。」
「……」
「さて。最後は僕のこと、その他の事全てを二つ同時に忘れるから、体への負担も大きいよ。」
「大丈夫。俺はパラちゃんを信じているからな。」
「くふふ。ありがとう。じゃあ…いくよ。」
「頼む。」
コツ……コツ……
「?!」
突然俺達以外の足音が神殿内に響き渡る。
「誰だっ?!」
警戒する俺達の目の前に現れたのはボロボロの黒いマントに身を包み、顔が全く見えない誰か。この時は知る由もないが、その後、龍脈山で助けてくれた謎の人物だった。
「何者だ?!」
「……」
「グラン…まずいよ…」
「パラちゃん?」
「あれには勝てない……毛程もダメージを与えられる気がしない……」
悪魔種であり、どんなモンスターも拳で片付けてしまうパラちゃんが、ジリジリと後退している。
「……敵意は無い。最後の調整に来ただけだ。」
「っ?!」
ボロボロのマントの奥。謎の人物から発せられた声に……俺は耳を疑った。
この場の誰よりも、いや、この世界の誰よりも、俺はその声を知っている。ボロボロのマントに隠されていて顔は見えずとも、多少違う所はあっても、聞き間違うはずが無い。
謎の人物がフードに手を掛けて、頭の後ろへと外 す。
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