第17話 昼寝

「むにゃ、むにゃ……」

 A子がなにやら呟いています。

 現在は二人の間ではまだ、お昼頃。

 どうやらA子は昼寝をしているようです。

「そんなにだらけた生活してると太るわよ〜」

 B子がA子のそばに座って呟きますが、A子は起きません。

「…………」

 どうしてか、B子はじっとA子の寝顔を見つめています。

 確かに、A子の寝顔は天使のような寝顔です。いつもの破天荒で活発なA子もいいですが、このように静かに眠っているA子もまた綺麗です。

 そしてぐっすり眠っているA子を見て、B子は何かを思いつきます。

「そうだ……」

 イタズラでもするんでしょうか?

 B子は指をA子の頬にのせてつつき始めました。

「ん、ん〜……」

 A子はなにやら鬱陶しそうにB子の指をどけますが、まだA子は起きないようです。

「ふふふっ」

 そんなB子を見て思わずA子は微笑みます。

 きっと今なら多少、何をしても起きないと思ったのでしょう。

「…………」

 多少何をしても起きない。こんな状況なら一体どうしますか?しかも相手は美少女です。いくらB子は女だからといって、綺麗な物に見とれないことはないのです。

「やっぱり可愛い……」

 やはりB子も例も漏れず、A子の顔をのぞき込みます。

 その視線の先はA子の唇。

 B子は一体何を奪おうとしているのでしょうね?

 B子は頭を空っぽにして、ゆっくりとA子の顔に近づいていきます。

「ん〜」

 しかし間の悪い事にA子がここで目覚めてしまいました。

「ん?どうしたの?」

 しかし万事休す。B子は咄嗟にA子に離れていました。

 でも今自分がやろうとしていた事を思い出して、うずくまって悶えています。

「な、なんでもないしっ!」

「ん?」

 そんなB子を見て、A子は疑問を浮かべるのだった。

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