エピローグ(文化祭当日)
それからまた忙しい時期がやってきて、そして今日は文化祭一日目だ。
料理部は、下準備、衛生管理含め準備万端。さらにはおもちゃまでぬいぐるみ大好きロリコン率いるぬいぐるみ部に作ってもらっているので完璧すぎる。
だから僕はいつも通りに起き、着替えを済ませて、おおよそしたくを整えていた。
すると未来から電話がかかってきた。そういや以前は未来と電話すると色々あったけど、最近はないな。成長。
『もしもしー。今日お昼から文化祭友達と遊び行くからねー。料理部も行くよ』
「おお……ありがと!」
『凛太のお子様ランチも食べたいんだけどね、恥ずかしくて注文できなかったら他のちゃんと食べるから許して』
「ああ……他のもみんなで気合い入れてるからおいしいぞ……ただし全部変なメニューだけどな」
結局初期案とあまり変わらないままよくわからないメニューばかりになってしまった。しかしおいしい。いや、オリジナリティあふれてておいしいのは目標通りだからみんなが食べてくれると思うとわくわくしてるのはほんと。
「わくわくたうたうわくわくたうたう」
しかし、僕よりも明らかにわくわくしている人が目の前を通り過ぎている。
高校の文化祭とJKの制服に憧れている花凛だ。
みんなで遊びに行くらしい。中には万実音ちゃんも混ざってるとか。
万実音ちゃんにたうったうって言われて抱きつかれたいなあ。
ピーンポーン
インターホンがなった。
「なんか朝から人が来た。ごめん」
『大丈夫だよ。ばいばいね。楽しみにしてる〜』
未来との電話をおしまいにして、僕は玄関の扉を開けた。
みかんと万佐樹と、抱きつかれたいと思ったら現れた万実音ちゃんだった。万佐樹と万実音ちゃんは朝からなんできた。みかんはまあ同じマンションだからわかるけど。
「悪い。万実音が、会いたいって言い出してな」
「どうしたんだよ」
「万実音がたうったうと久しぶり会えるって喜んでるから、いや料理部は部員少ないし田植は奥でずっと作ってて会えないと思うぞって言ったら、じゃあ今から会いに行くって言い出した」
「まじかよ」
「たうったう! がんばってね」
「がんばるよ……ありがとう」
万実音ちゃんのスーパーロリ温もりで頑張れそう。でも確かに、料理部人少ないからかなりブラックなのは確かだ。
「サッカー部とバスケ部はどう……?」
「どうって言ってもな。招待試合で盛り上がるようなプレーを見せてやるぜって感じだな」
「そうか、盛り上がると思うぞ……!」
僕もサッカーは見たい。見る時間はないんだけど。本当にそれぞれが忙しいのだ。
だからサッカーだけじゃなくて、みかんのダンス部も全く見れない。
そして、みかんも万佐樹も料理部に食べに来る時間はないだろう。その代わり、ちゃんと三日間の文化祭が終わった後の夜ご飯は、お子様ランチだ。
「文化祭を成功させたいですわね」
みかんが余裕がある雰囲気で、僕にくっついている万実音ちゃんの頭を撫でながら言った。
「そうだな……」
僕もみかんと同じ気持ちだ。だから、今日から三日間、僕は料理部のみんなと料理を作る。
そして、おいしいって言ってくれたら僕は満足だ。
「あ、やべ。一旦俺と万実音は家帰るわ。頑張ろうな」
「おお……」
確かにそんなに時間に余裕はない。
万佐樹は万実音ちゃんを抱っこしてエレベーターの方へと急いで行った。
「そろそろ学校に向かった方がいいかもですわね」
「だな」
「あ、もう行くの? 私たちお客さんが入れるようになる時間ぴったりに行く予定だからねお兄ちゃん! お兄ちゃんも楽しんで文化祭してね」
花凛が玄関にきた。
「ああ……楽しんで文化祭するよ。花凛も楽しんでな」
「うんもちろんろんろろん」
花凛はうきうきな感じで僕たちを見送ってくれる。
「行ってきますわ」
「行ってくる」
荷物をまとめた僕はみかんと一緒に、未来へとつながる文化祭へと歩き出した。
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最後までお読みいただきありがとうございます。
最後まで読んでくださった方がいて感謝しております。少しでも何だったんだこのよくわからない話はと思っていただけたら幸いです。
幼馴染ヒロインが万実音ちゃん、先輩として花凜が出て来る新作ラブコメのURLをはらせていただきます。続けて楽しんでいただけたら本当にうれしいです。
「同じくらい大切なものがわかる僕と、ぬいぐるみとパンツが大切な幼馴染https://kakuyomu.jp/works/1177354054910850147」
お子様ランチを作ると、彼女(幼馴染)と妹と後輩と小学生がおいしいって言ってくれるので僕は満足 つちのこうや @tunyoro
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