第647話 遼太郎、母に精霊を没収される・・・・

「もう我慢できない!ねえねえ、いいよね?」


「えーどうしよっかなあ?」


遼太郎はもう色々抑えきれないようです。

ですがここに使命を帯びたもう一体の精霊が。


「マスター、いえ、遼太郎様、おとめ下さい。」


さっきおっさんが遼太郎の暴走を止めるように言ったからなあ。


「あ?おお!そっちの大人な美人さん!来てくれたんだね!」


素早く動く遼太郎。


「きゃあ!」


大人な美女さんに抱き着く遼太郎。


「うわ・・・・同い年っぽいのもいいんだけどさ・・・・こう何て言うの?大人もいいよね・・・・」


「い・・・・いけませんわ。まだ名前も頂いていないのに、いきなりこのような・・・・」


「よいではないか、よいではないか!まずは口づけを・・・・」


遼太郎は強引に美人さん精霊の口を奪う。


「だ・・・・だめえ!」


もう一人が遼太郎を突き飛ばす。


「いってえ・・・・って、あ、やきもち?」


「え?あ・・・・しまったああ!」


同い年っぽい精霊の口も奪い抱きしめる遼太郎。


「むふううう・・・・・」


「い・い・か・げ・ん・に・な・さ・って?」


美人さん精霊が遼太郎を後ろから羽交い絞めにし、引き離す。


「あん♪せっかくお口頂いたのにい?」


「いけませんよ?アークマスターからの厳命です。」

「ええ?じゃあエッチも駄目?」


「避妊具着けてならいいようです。今後の遼太郎様の事もありますから、避妊具無しは絶対いけません。これを破るようですと・・・・」


「コンドームが破れても?」

「・・・・それも同じですが・・・・恐らく私達、精霊界に返されますよ?」


「ぎゃあ!それはいやあ!せっかくこうしてアークマスターのご子息の元にやってこれたのにい!」


「そういう訳で遼太郎様、もし私達とエッチしたくても、避妊具は必ずつけて下さいね。」


「・・・・」

「遼太郎様?」


遼太郎は、後ろからの羽交い絞めで、意識を失っていた・・・・


「きゃあ!ちょっと遼太郎様?」


・・・・

・・・

・・



今、遼太郎は母の目の前で正座をしている。

おっさんもだ。

え?なんでおっさんも?


「遼太郎?女性は大事に扱わないといけませんよ?それを怠りましたね?」


「かーちゃん、俺・・・・我慢できなくってさ・・・・」


「そんなにがっついていれば、女性はついてきてくれませんよ。」


「うう・・・・じゃあどうしたら?」


「・・・・和佳さん、貴女には遼太郎の教育をお願いします。遼太郎、この女性には指一本触れてはいけませんよ。和佳さんもお分かりよね?」


「はい!友里奈様のお考えの通りに立派な男性に仕立て上げますわ。」


「ありがとう・・・・と言う訳で、こーちゃん?この和佳さんは暫く遼太郎のそばにいさせます。異論はないですよね?」


「え?マジで?彼女はあっちでは秘書なんだよ?いないと困る・・・・」


「ほかにもいるんでしょ?」


「・・・・和澄がいる・・・・」

「じゃあその和澄さんで。あ、遼太郎?貴方もう暫く女性に対する接し方を見直した方がいいわね。それまでこの2人は私が預かります。」


「ええ?そんなあ!」


残念遼太郎。まだお前には大人の世界は早かったようだ。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る