第544話 気が付いたらとんでもない事に・・・・

おっさんは気を失っていたので知らなかったのだよ。何が起こっていたのか。


おっさんは倒れ・・・・


その時異常なほどの魔力がおっさんから漏れ出てしまったみたいでね。まあ結果的に精霊さんは、本来仮宿にしたかった、普通の大きさの剣に収まる事ができたみたいなんだけどね。

問題はこの後。


魔力を浴びて剣が浮いちゃったらしく・・・・あ、大剣の方ね。


あろう事かおっさんの真上で剣先が下・・・・そのまま落下すればおっさんは剣に刺さってしまう感じね、持ち手が上。

大剣がクルクルと緩やかに回り始め、怪しげな輝きを放って、その輝きが四方八方へ飛び散ったらしくてね。


勿論4振りの精霊剣?にもその輝きは影響を与え、更には建物の外へとその輝きは飛び出したらしくてね。


「まずいのじゃ!あの剣を・・・・主から遠ざけねば!ウェンディ殿、主を運んでたもれ!妾はあの剣を何とかしようぞ!」


「え?わかったわ・・・・ってきゃあ!」


ウェンディがおっさんに触れた途端、何かに弾かれたらしく、ウェンディは壁まで吹き飛んだらしい。

その時持っていた剣を手放す形に。

「ウェンディ殿!」


カトリーンは果敢にも大剣に手を伸ばしたけど、ウェンディと一緒で弾かれたらしくてね。


「くっ!一体主とこの大剣に何が起こっておるのかえ?もう一度竜化するしか?」


竜化しおっさんと大剣に体当たりを敢行したらしいけど、おっさんと大剣は何もなかったかのように、その場から動く事なく、カトリーンは三度吹き飛び、最後には竜化が解け、その場から身動きができなくなっていたようだ。


気が付けばウェンディが持っていた剣は、おっさんと精霊を串刺しにしていたようだ。

吸い込まれる精霊さん。


精霊さんはその場から姿を消し・・・・他の3体の精霊さんも大剣の光を浴び、姿が見えなくなったようだ。

あれほど生き残りたかった4体の精霊の、呆気ない最期だったようだ・・・・と後になって3人の子爵令嬢・・・・もうおっさんの妻だね、がその時の状況を語ってくれたんだけどね。


おっさんに刺さっていた、ウェンディが持っていた剣は何処かへはじけ飛び、大剣は回転を続けながら、おっさんめがけて緩やかに降下しつつあったらしくてね。


で・・・・その間に、この大剣に、赤や青、緑、茶色、後眩しく輝く色や黒光りする?輝きが吸い込まれていったようで・・・・


その場に居合わせた女性陣は、為す術もなく見ていたようだけど、大剣がおっさんに・・・・突き刺さったようでね。

もう地面に剣が吸い込まれる勢い。

剣が全ておっさんにめり込む直前、ものすごいエネルギーがおっさんからなのか、この大剣かは分からないけど発生したらしく、人間を含め、周囲のすべてが吹き飛んだらしい・・・・


残っていたのは、大型の炉ぐらい・・・・炉はもはやこの建物の一部だからね・・・・


そして気が付けば、おっさんの周りには、何もなかったよ。

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