第360話 帰還開始
・・・・・・あれ?何やってたんだっけ?
そう言えば周りが騒がしいなあ・・・・
おっさんいつの間にか気を失ってたみたいなんだけど、何やら周りが騒がしい。
何だろうと思って目を開けると、そこにはメーネアが。
「旦那さま、始まりました。」
??何が始まったんだ?
「あ、あれ?寝ちゃってた?えっと、メーネア、何が始まったんだ?」
「異界変動ですよ。」
「何それ?」
「あ!もしかして・・・・説明してませんでした?」
「うん、初耳。」
「ごめんなさい、旦那さま。こちらに住んでいる人には常識なので、旦那さまが異世界の住民で、こちらの世界の知識、常識が必ずしも旦那さまが知っているとは限らないという事を失念しておりました。」
・・・・・さらっと重大な事実が今更ながら出てきちゃったよ。
「えー何でしょうその・・・・異界変動とは?」
「はい、恐らくは・・・旦那さまが元居た世界とこちらを繋ぐ天変地異の事です。」
「何それ怖い。おや?でもおっさんがこっちに来た時ってそんなん無かった気がするんだけど?」
「あ、はい。召喚が行われた時は・・・・この異界変動が起こってから半日余りがたっておりましたし、見た目の変化はほんの数時間で収まるので、旦那さまが召喚された時は、もう目に見える変化はなかった・・・・はずです。」
なんぞそれ?
「今更だけど、異世界の住民を召喚するって、インダルチャンス王国以外では行ってなかったんだよね?」
「たぶん・・・・」
「侯爵さま、それに関しては私が。」
「あ?ジスラン君、何か知ってるの?」
「はい、そもそも異世界への召喚は唯一インダルチャンス王国が所持していた秘術と聞き及んでおります。また土地柄の問題もあり、秘術があったとしても恐らく他の地域では成功しなかったと思われます。」
「ああ、それってここでも可能なんだよね?」
「左様です。むしろインダルチャンス王国よりもこの場所の方がふさわしいかと。しかし、ここにはもともとフェンリルがおりましたし、フェンリルを討伐できる力は何処の国にもありませんでしたので、おのずとあの国に・・・・元々インダルチャンス王国の首都、そして城があの場所に存在しているのも旦那さまがこの館をこの地に定めたのと同じような理由かと。」
「じゃあインダルチャンス王国は、召喚を行うためにわざわざあそこに城を作ったって言うの?」
「恐らくは。召喚者のスキルはそれほどに魅力があったのでしょう・・・・」
「で、結局あの召喚方法は分からずじまいだっけ?」
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます