第175話 奔走するアルフォンシーナとアメリータ

ジスラン君から提案があってね・・・・

「シラカワ辺境伯、館の周りはある程度落ち着いてきましたので、そろそろ他の街を発展させてみませんか?」


・・・・いや、発展ってまだ他に領内は街なんてないぞ?

「そもそもこの館の周り以外は街なんてないじゃないか?」

「そこなのです。こうも広大すぎる領地がありながら街が一つと言うのはどう考えても勿体ないです。なのでここは館から比較的近い場所にもう一つ街を作る事を提案いたします。」

・・・・おっさんも街をたくさん作るのは賛成なんだけどね。まだ早いんじゃないかと。

「シラカワ辺境伯のお考えは他の領地からここまで、馬車で半日ほどの間隔で街を儲けたいとの事だと記憶しているのですが、違うでしょうか?」

「その通りだよ。馬車で半日なら徒歩で一日かければ届く距離だしね、勿論ゲート使えばあっという間だけど、そうじゃない場合は馬車か徒歩だしね。」

「では、折角シラカワ辺境伯が整備していただいた道ですので、この道沿いにいくつか街を、街の元を設けたいと考えます。」

「具体的には?」

「シラカワ辺境伯の領地の肝はゲートです。皇帝陛下がどこまでお許しになるかはわかりませんが、ゲートの制作者が本人ですので、領内のゲートは街ごとにかなり設けても問題ないでしょう。それと、教会です。アルフォンシーナ様とアメリータ様が奔走して下さっておられるので、この街にも立派な教会が出来ました。他の街にも宿泊施設や各種ギルドの建物、教会、街を管理する建物、等々を先に作っておけば後はおのずと人が集まる・・・集めてみせます・・・・と思われます。」

・・・・そうなんだよね。最近アルフォンシーナとアメリータは教会の設置に向けて帝都とか奔走してくれててね。

館からあえて少し離れた場所に教会を設置したんだよ。

で、他の街にも設置するように働きかけてくれててね。

まあおっさんは仏教徒だからね、異世界の宗教なんか知らないけど、魔術に直結するし、教会とは実際は宗教的と言うより、病院に近い機能と学校に近い機能があるみたいなのでね、2人に強く誘致を進められたんだよ。


そして、教会があれば人も集まるみたいでね。

「そういえば、一段落ついたとかでアルフォンシーナ様とアメリータ様は先ほど館に到着されたようで、暫くは休養に充てるそうですよ?」

「そうか!最近全く喋ってなかったし、ちょっと顔を出しとこうかな。ありがとう、ジスラン君。」


そして後はジスラン君に任せて、おっさんは2人の所に行ってね、いやー久しぶりに面と向かって会った所為か愛おしくなっちゃってね。

あ、ロートレック公爵の娘が3人妊娠してるのとかエルヴィーラとオリアーナが妊娠してるのとかは関係ないよ?

おっさんの妻としては人間はこの2人だけ妊娠してなくてね、後は皆妊娠か出産してて、そういうのは暫くご無沙汰なんだよね。

でも、夜叉の3人とカトリーンとは相変わらずでね。

そういう意味では不自由してないんだよ?

でもね、ついつい抱きしめちゃって。

そして、久しぶりに火が付いたのか、アルフォンシーナが

「旦那さま?久しぶりに親子丼にいたしますか?」

と言われちゃって、おっさん思わず

「お願いします。」

と何故か丁寧に返事しちゃったよ。

アメリータもね、最近はやっとおっさんが抱いてくれるようになったからって

「旦那さま?私の良さもわかるようになったのかな?いっぱい食べてね♪」

とかいう始末。

勿論、ハッスルしまくって、翌日はちょっと腰が痛くなっちゃったよ。

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