第58話 情報は商人にとって命みたいなもん!

あかん、おっさんもう駄目・・・・


あーやばい、抱きしめちゃったよ、おっさん。あれ、いつもと違ってお嬢、震えてる・・・・


「あ、あのね、あたい、経験ないから、本当だよ?ちょっと怖いけど、でも、シラカワさまに今すぐ女にしてほしいの。いつまでも女の子っての嫌なんだよね?」


???どういう事?


「どういう事?」


「あたいを抱いてくれたら教えるよ?」



・・・・

・・・

・・


やっちまった・・・・


しかも調子に乗って何度も・・・・


もうお嬢をお嬢って思っちゃダメだな?オリアーナって常に思う事にしよう。


「ねえ、今からシラカワさまの事、ご主人さまって呼ぶね?」


ぶー


「ご主人さまって・・・・」


「だてもうメーネアとか香苗とか既に旦那様とか呼んでるし?あたいとしては別の言い方したいんだよね?」


「好きにしてんか・・・・」


「これからあたいの事奥さんって呼んでね?」


「いや、ここはオリアーナのまま。そこは譲れない。」


「うーまあいいか。えっとね、さっきの話しなんだけど、未通娘は女の子って表示されるんだ。で、事が終われば晴れて女性ってなるんだよね。」


ええええ!それってスキルの表示の事?


まあちょっとおかしいとは思ってたんだよね?30前の女性を何で女の子って表示になってるのか、おかしいとは思ってたんだよ?


おっさん的には衝撃の事実なんだけど?


だってね、確かにメーネアちゃんと香苗ちゃんは初めてだったけど、うん、確かに女の子って出てたよな、あの2人。


「なあオリアーナ、おっさんかなり秘密にしてる事があるんだけど、知りたい?」


「え?ご主人さまが異世界からこっちの世界に来たって事かな?」


「・・・・何で知ってるの?」


「あたいはトレイナー商会の、父様の長女だよ!情報は商人にとってとっても大事なんだよ!あたいのご主人さまになってほしい人の事はきちんと調べてたんだ!」


衝撃の事実2!


まさかおっさんがこっちの住民じゃないって知ってたなんて。


「知ってどうする?」


「ご主人さま?あたいの事信じてほしいな。そうじゃなかったら大事なものを捧げなかったよ?それとも、子供を産まないと信じてくれない?」



うーオリアーナは信用できるんだよね。おっさん混乱してるんだけど?


「ごめんちょっと衝撃がありすぎて。オリアーナの事は信頼してる。むしろ愛してる!」


逝ってしまった。もう取り返しがつかんなこれは。そう、おっさん、逝ってしまったよ、いろんな意味で。言ったんじゃないから、間違いじゃないから。


「あたい、嬉しい!絶対いい奥さんになるからね!」


そういえば、オリアーナって家事全般こなせるんだよね。確か。




こうやってついにオリアーナの餌食になったおっさんだった。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る