第40話 『空を飛ぶ3人の天使』
ギルド長の部屋で、明日からの予定を話し合った後、何気ない話をしてから、ゼルダには俺が『ナリア帝国』の魔獣軍団を殲滅させた時に『ナリア帝国』の兵士に姿を見られ逃げられた為に、女性の格好をして追手の刺客に攻撃されないようにしていると伝えて何とか納得してもらった。
「お前達って今まで聞いていなかったが、何処に住んでいるんだ?」
とナルクギルド長が不思議そうに聞いてくる。
一昨日までは安宿に朝夕2食付き銀貨2枚で泊まってたけど・・今はいったらやばいよな・・と思い
「まあ内緒だ」
と俺はなんとかはぐらかすが
ナサリーが
「ライアンさん凄いんですよ~お城持ちなんです。めちゃめちゃ綺麗なお城だったです」
とあっさりと白状
「おいライアンおまえ冒険者だろ?そんなお城何処にあるんだ」
とナサリーの言葉に食い下がってくるナルクギルド長
ティナが
「ナルクさん、人の秘密は探っちゃだめですよ~~」
とほんわかとはぐらかし
ステアも
「そうですよ~私達には秘密が多すぎるんですからね~探っちゃだめですよ~死んじゃいますよ?」
と怖いブラックユーモアを交えて話してくれる。
『ステアさん貴方が言うと流石に怖いです』
俺は
「じゃ~俺達の秘密の一端をお見せしますよ。じゃ~明日もこの部屋にその方法で来ますね」
と冗談交じりにナルクギルド長に伝えて、俺はティナ、ステア、ナサリーを抱き寄せた瞬間に『ステラナ』のお城のテラスに転移
残されたナルクギルド長は
「あいつらさ~人間だよな?」
と残されたゼルダと思わず抱き合うのだった。
思わず抱き締められたゼルダは、突然消えたライアン達に気が動転してナルクギルド長のセクハラに気がつかないままだった。
『ステラナ』のお城のテラスへ移転した俺達が最初に『ステラナ』のお城から見えた風景を見てびっくり!!
『ステラナ』の広さがエレノアの街に行く前2キロメートル四方だったのが、4キロメートル四方へと広がっていた。
ダークウィーズの森で、狩りの練習をして何度もサンダーウルフのジャムを作った為に俺がそれを森ごと吸収した為にこんなにも広がった為だ。
「すごいですね~倍くらい広がっちゃいましたね」
ティナがテラスから身を乗り出すように辺りを見回し
「ホント~向こうの小麦畑の方まで解除されているみたいですね」
とナサリーが言うとステアが
「小麦が取れ出すと、パンとかも焼けますね」
なんて家庭じみた事を言い出してしまってる。
「あ~ステア前からココが広がれば食物も自給出来ますよっていってたもんね」
と俺はステアの言葉を思い出し同意。
俺はテラスのテーブルに、昨日もらった目一杯残っているオードブルをテーブルの真ん中に置いたお皿一杯に盛り、各人の前にお皿とフォーク、そしてスープを置いて、パンをまたバスケット一杯に盛った。
『異空間収納は時間経過しないから、入れたままの鮮度を保持出来るから超便利だ』
そして思い思いに皆がオードブルを小皿に取って食べ始めるのを見届けて、紅茶のカップを出して皆に紅茶を準備する。
今日の魔法の練習の事やダークウィーズの森でも狩りの事、北の草原での『ナリア帝国』の飛龍10機との遭遇の話に盛り上がる。
『こんな風に皆で楽しくやるのも良いもんだな。』
と3人が幸せそうに食事をしている風景を見てふとそんな事を思ってしまう。
見上げると、太陽が真上に眩しく輝いている。
この世界には夜がない。
『なんて不思議な世界なんだろう。』
この世界に居れば、俺達は永遠に歳を取らないんじゃ?
何故だか、それが本当なんじゃないかと思えてしまう。
それが本当の事なのか?
それともそれは間違っているのか?
時間が経てば、必然的に解る事
では有るのだうけど・・・
今は3人をこうやって見ているだけで幸せなんだ。
食事をして、みんな落ち着いたようで紅茶を飲んでのんびりとみんな風景を楽しんでいる。
俺は紅茶を継ぎ足して、空間収納から、洋菓子店で購入したケーキを小皿に載せて皆に渡す。
今日のケーキはチョコレートガナッシュケーキだ。
ケーキをティナは食べながら
「此処にお風呂とベッドがあれば、もうこのテラスで生活出来ますね」
なんて事を話し出している。
俺も
「そうだよね~アソコにさ~ちょっと高台とかあってそこにお風呂があればこの景色一望できるよね」
っと言った瞬間にその通りに、テラスの脇に少し高台になった場所が出来其処に全360度の景色が見えるような露天風呂が出現する。
俺は思わずその状況に
「え?」
っといって固まった。
それを補足するようにステアが
「ライアンのレベルが進化したんですよ。出来ないことが出来るようになるんです。このお城はもう、生きている生き物のようにライアンが考えた通りに自由に変えれますよ?今さっきティナが言ったベッドも思いのままにだせますからやってみては?」
と言ってステアが小首を折って俺を笑顔で覗き込む。
俺は天蓋付きの4人がゆったりと寝れるベッドがドーム状の部屋から出た一段高くなった見晴らしの良いところに有れば良いなと思うと・・
床から天蓋付きのベッドが生えてきて徐々に部屋の中にあるような天蓋付きのベッドになってゆく。
本当にこの建物が生きている・・・っていうか俺と繋がっているって言ったほうが良いのか?
「確実にこのテラスだけで生活できてしまうな」
と俺が言うとティナが早速
「綺麗な景色を毎日見ながら眠れますね」
と早速俺の横に来て腕を抱き締めながらアピール
『あの魔法の練習から・・・大胆になった?』
俺の意識駄々洩れだった?
ふとそんな事を思ってしまう。
「呑み込みが早いじゃないですか、早速使い熟していますねライアン」
とステアが俺の空いたもう一方に腕を抱き締めながら褒めてくれる。
『ステアって不思議な奴だな。何処までここの事を解っているのか・・・』
レベルが上がれば・・か・・
俺のレベルが上がらないと此処は使いこなせないって事なんだろうな。
ここの事を俺はまだ、全然知らないに等しい!!
俺が全部を使えるようになった時、此処はどんな世界になっているんだろうな?
そんな事を考えている俺の後ろからナサリーが抱き着いてきて
「せっかく素敵なお風呂が出来たんだから、皆でお風呂に入りながら景色を楽しみましょうよ」
と提案
「それ良い」
「じゃ~皆で行きましょう~レッツゴー」
ティナとステアが言った瞬間に俺はティナ、ステア、ナサリーに抱えられて一気に高台になった場所に出来た横10メートル盾3メートルの露天風呂に連れていかれ・・・
「じゃ~みんな~せ~~ので行くわよ~」
とティナがそんな不穏な事を口走る。
「へ?まさか3人共、このまま何かするきじゃないんでしょうね?」
と言ったがもう遅かった!!
「せ~~の~」
とティナが言った瞬間、3人に抱えられていた俺の体はお風呂の上まで見事な放物線を描き
お風呂の上から一気に
「バシャーーーーン」
っと盛大な水飛沫をあげてドレスを着たままその露天風呂に投げ入れられてしまった。
「うをぉ~本当にやるとは思わなかったぜ」
と俺は悪態を思わずついてしまう。
3人は・・
俺を投げ入れた場所でそのまま脱ぎ始めるから、脱衣籠を人数分3人の前に出してやる。
俺はもう手遅れだが・・
着衣したままドレス姿でお風呂にダイブさせられたからな・・
俺は諦めて、3人が居る場所から1段さげて洗い場を作って、その洗い場からお風呂の中まで階段状に壁を形成。
『もう何でも有りだなこの建物は・・』
ステアが・・
『ライアンが考えた通りに自由に変えれますよ?』
って言ってた通り自由に思った通りレイアウトを変えれてしまう。
なるべく3人の裸を見ないように・・・俺はパノラマとなった景色に視線を移す。
俺はもう着たままのドレスを脱ぐ気力もないぜ!!
3人が早速作った洗い場で、体を洗った後湯船に入ってきて俺の周りに集まって来る。
「ここから見る景色最高ですね~」
「まさかここまでできちゃうなんて思いませんでした」
「もうまったりですね。一日中でもこうしていたいですね」
俺はそんな3人に高級料理店『ランドール』で分けてもらった果実ジュースをコップに注ぎこっぷの中に魔法で氷を作って入れて渡す。
俺達4人はコップに入った果実ジュースを飲みながら、お風呂の淵から身を乗り出して360度見える景色をのんびりと楽んでいるが・・
この場所から出れないもどかしさを感じているよう?
この3人めちゃめちゃ飛行魔法で空の散歩楽しんでたからな
『余程飛行魔法気に入ったんだろうな』
ま~最後は空中鬼ごっこしてパンツ脱がし合いっこに変わってたけどな!!
あれは刺激強すぎたよな・・
う・・また思い出しちまった・・ヤバイ
ナサリーが言った通り
『一日中でもこうしていたい』
そう思えるのも無理は無いかもしれない。
此処は
『楽園』
なのかもしれないな・・・
ティナが思いついたように
「ライアンこの空の下で飛びたいです!!私に飛行魔法かけてください」
と思わずそう言いながら抱き着いてくる。
『うをぉ~~ティナ胸!!胸!!胸が当ってる~~ヤバイぞ俺~~静まれ俺のぴーちゃん~~!!』
「私も飛行魔法~~」
「私も飛行魔法~~」
ステアとナサリーも同時にそういって抱き着いてくる!!
『だから全裸でくっつくな~~めちゃめちゃヤバイぞ~~まだドレス着てるから皆には解らないけど・・さ』
「解った解ったちょっと待て!!」
そういって異空間収納からサンダーウルフの魔核を3個取り出してイメージ!!
『この世界では自由に物を作れる気がする』
だから
『イメージ』
サンダーウルフの3つの魔核は次第に形を変えていき・・・
眩しく光る3つの
『天使の輪』
が出来上がる。
それを3人に一つづつ渡して
「これをもって装着と言えば解る」
と短く伝言すると、早速3人が
「装着」
「装着」
「装着」
と叫んだ瞬間に頭上に天使の輪が装着されて、真っ白な羽が3人の背中に装着されていた。
「飛びたい時はそれを着ければいつでも飛べる。飛行の魔道具だから自由に使って」
と言うと
3人が早速その場からお城の外に一気に飛翔
『これは・・そのまんま天使ですね・・』
自分の想像力に感謝
『やっぱり3人は格別だな。凄く綺麗だ』
全裸で飛ぶ天使って凄く良い・
もうこれは芸術だよな。
多分3にんの事だから、毎日これやるんだろうな~
『それはそれでめちゃめちゃ嬉しいかも!!』
それにしても疲れた~
『力を使うと疲れるのかな?』
別途も出来た事だし、少し寝よう!!
3人は全裸の天使の姿でこのお城の周りを楽しそうにきゃっきゃと飛び回っている。
『4キロ四方・・もっと広がってるかもしれないな・・広くなったもんだ』
一度落ち着いたら、4人で散歩も良いかも。
でもあの3人飛行魔法好きそうだから飛んでいた方が良いって言いそうだな・・
俺は全裸で飛び回る天使たちの姿を横目で見ながら風呂から出て、天蓋付きのベッドの前で濡れた服を脱いで、物干しを出現させて脱いだものをそれに干す。
『此れって超~便利だ~』
えっと着る物は・・・
毎日全員で全裸で寝るって言ってから、どうせ脱がされるんだろうしそのままで眠るか・・
そう思ってそのままベッドにダイブ!!
『ふかふかで気持ちいい~最高だな此れ~~』
俺は能力を使った事もあり凄く疲れていたのだろう
そのまま深い眠りに落ちていた。
気が付くと・・
俺は全裸の天使に抱き締められていた?
『天使はティナ』
空中を俺はそんなティナに抱き締められて・・
「何でティナだけ?」
と聞くと・・
「だって今日は私の番だもの」
と言ってくちびるを重ねてくる天使のティナ
『余りにも綺麗すぎる』
ティナが
「あ・・」
っといった瞬間、俺はステアの時と同じように気を失った。
つづく・・・
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