第37話 『やっぱりお前達は戦闘狂・形すら残らなかった飛竜軍団』

パニックにさえならなければ、今の状態でも安全に狩をすることが出来る。

ゴブリン10匹の群れを狩った事で、3人は少しは自信が持てたハズ?


俺達4人は、再度ダークウィーズの森の中を獲物を求めて寄り添いながら歩いている。

少し余裕も出てきたのか、今日の夕食は何にするか?

なんて話題で盛り上がっている少女4人


若干1名は偽物ですが・・

見た目はもう女の子の話題にバッチシ対応出来ている。

之はこれで大問題?

男に戻った時、ちゃんとうまく3人とやってゆけるのか?

そう聞かれると、俺は凄く不安になってしまいそうだ。


だんだんと3人の罠に入って行って、3人の思惑通りに俺は女の子道をまっしぐらに進んでいるような気がするんだが・・

ティナ、ステア、ナサリーはその点どう思っているんだろうな?

3人は本当は俺をどうしたいんだ?


『考えれば考える程、解らなくなる』


森の中を歩きながら、そんな下らない事を考えながらも気配感知を怠らない。


出来れば、今さっきみたいにゴブリンかオークの少数の群れとの遭遇を期待しているのだが・・

此ればかりは、


『今はサンダーウルフの群れはご遠慮ください』


と言った所で絶対に襲ってこないとは限らないからな~

今さっきのゴブリンの群れが上手く行き過ぎただけだ。

さっき仕留めたゴブリンの群れは、肉としては美味しくないので『ステラナ』の解除の為吸収させてもらった。残しておいても処分に困るだけだからな。


「バキッ」


「バキッ」


「バキッ」


っと枯れ枝を踏みしめながら森の中をゆっくりと歩いてゆく。

気配感知に引っかかった!!

サンダーウルフ50匹程度の群れか・・

せめて20匹位ならな~なんとかなりそうなんだが・・

パニックにならなければ良いが・・・


と思いながら3人に

「サンダーウルフの50匹くらいの群れが近づいているから準備して、私が矢を射ったら後に続いてね」

と言って俺は体の前に20本の矢を出現させサンダーウルフの群れが見えてくるのを待つ。


数分後木々の間から体長2メートル以上は有るサンダーウルフの体が見え隠れするのが見えた瞬間、俺は20本の矢を一気に射出

それと同時にティナ、ステア、ナサリーが各10本の光の矢を射出

一気にサンダーウルフの群れに飛翔し

「キャイン」

「キャイン」

「キャイン」

「キャイン」

「キャイン」

「キャイン」

「キャイン」

「キャイン」

「キャイン」

「キャイン」

「キャイン」

「キャイン」

・・・

っと次々に自動追尾された光の矢にサンダーウルフは打ち貫かれてゆく。

『今度は上手く狩れたようだな』


そう俺は安心していたのだか・・・

1匹サンダーウルフを撃ち漏らしてしまっていたようだ。

あの光の矢の自動追尾を木々を背に上手く逃れたよう。

ティナが空かさずそれを見つけて


「逃がさないんだから~~」

と声を上げた瞬間に火球を射出


「ズドーーーーーーーーーン」


と直径5メートルはある巨大な火球が森の木々を一直線になぎ倒してゆき、北の草原地帯までの5キロ程を突き抜けてゆく。


「あちゃ~やりすぎ~」


俺は頭を抱えながら、そう言うしかなかった。

だがステアは


「わ~~いいないいな~~気持ちよさそう~~私も撃ちたかった~」


辻てナサリーも


「ティナさんだけズ~ル~~イ~~私もスゾーンしたかったのに~」

と仕出かした事には全然触れていない。

『これは、少し自嘲というものを教えないとな・・』


おひとり思う俺であった。

1匹残ったサンダーウルフは今の攻撃で多分骨さえ残ってはいないだろう・・

俺はこれ以上有ってもじゃまになるサンダーウルフの勝った獲物50匹を『ステラナ』の解除の為に吸収


「5メートル幅の北の草原まで続いた更地となった空間を見て

「もうこれは北の草原へ続く街道だな」

と感想を漏らす。

「ですね~立派な道が出来ましたよね~」

とステアは感心したように俺にもたれかかりながら胸を擦り付けてきて皆に気づかれないように何気ないアピール

ティナはティナで

「それほどでもないです~~」

と自慢?謙遜?

むやみに火球をぶっ放すのは止めようね。

街の中でやったら、確実に街の中を縦断する街道が出来上がっちゃいますからねティナさん?

ナサリーなんて

「私ももう1本街道つくっちゃいましょうか?」

なんて本気で言ってる。


俺は狩を一時中断して

「この街道どこまで続いたか行ってみようか?」

と3人に提案提案

「5キロ位ありそうですから、飛行魔法で飛んでみたいです」

とステアが思いついたようにお願いしてきた。

ティナも

「あ~私もまた飛びた~~~い!!早く飛行魔法しましょう~~ライアン~」

と俺の腕を抱き締めて・・・

うう~~ティナさん!!胸が当ってます!!柔らかい感触が~~~

反対側からナサリーも同じように腕に絡みついてきて

「私も~~飛びた~~い」

と俺の体を揺すって来てる!!

『おい2人共ワザと俺の腕に胸を押し付けてるだろ!!』


2人共確信犯だな・・


しょうがない!!

3人に早速飛行魔法を付与

即時に3人は北の草原に続く空き地となった森の間を競争しながら飛んで行く!!


『しっかり忘れていたが・・ティナとナサリーはノーパンのままだった!!』


ノーパンのまま狩をしてた・・

うをぉ~~/(^o^)\ナンテコッタイ


飛行魔法を付与してティナとナサリーのスカートのなか見るまで気が付かなかった~~~

早く追いかけて2人にパンツ穿かせなきゃ!!

舌から見たら

「マ・ル・ミ・エ!!」


何としても阻止せねば~~~

絶対に誰にも見せないぞ~~


『あれは俺だけのものだ~~』


速攻俺は3人の後を追って北の草原へ飛翔

北の草原に出た所でやっと3人に追いついた俺


『ティナとナサリーのスカートの中が丸見えです・・ヤバイ』


でも言えない・・


ティナとナサリーのスカートの中に気を取られていた俺

突然

「ライアン、人の乗った飛竜が10機くらい北の山脈から飛んでくるのが見えるよ~攻撃しようとしているみたいだけど、撃っていい?」

とステアが聞いてくる


北の山脈を見ると体長10メートル以上は有る飛竜に騎士がまたがり10機以上横一列に隊列を組んで、今まさに俺達を敵とにんしきして飛竜に火を吐かせようとしているのが見えた。


「『ナルサス王国』には飛竜軍団は存在しないから良いぞ」

と俺が言った瞬間には、3人は特大の火球を空中に出していた

3人の出した火球は直径500メートルほどのとんでもない大きさになり

「イッケー」

「トャーーーー」

「焼き尽くせーーー」

と3人の掛け声と共に一気に飛竜軍団に向かって高速で飛翔


「ドドドドドドッドーーーーーーーーーーーーーーーーン」

という大爆音と共に空中で大爆発

一瞬で灼熱の膨大な熱気が北の草原上の大気を揺らし空一面を真っ赤に染めてゆく


俺は3人を一気に抱え


シールド展開




一気に爆風が俺達を襲うが、シールドで防御されて被害は無し

熱波は北の草原だけでなく、ダークウィーズの森の木々を相当数泣き倒し、10キロ離れたエレノアの街にも熱波が襲いエレノアの街からも真っ赤に染まったキノコ雲が確認できた。

まさか、あんなデカい大火球・・・いやもうあれは厄災だな

1体体長10メートル近くは有りそうだったから、落とすだけで精一杯だろうと許可したが・・

あれじゃ全部熱で蒸発して何も残ってはいないだろうな・・


北の山脈を超えてきたみたいだから昨日のナリア帝国の魔獣軍団の消息を確認しにきた部隊?なんだろうな

大爆発の火炎が晴れた空中には何一つ残ってはいなかった。

今回攻撃態勢に移るのが早すぎる!!

そういう面では、昨日逃した黒い鎧の兵士の情報が、もう向こうに伝わっているという事なんだろう。

俺達が空を飛び攻撃する事が出来る存在だという事が向こうには知れ渡っているんだろう。だからこそ、この飛竜軍団を差し伸べてきたのだろうな・・・

昨日の事なのに、情報の伝達速度が速すぎる!!

ナリア帝国の連絡網は相当に優秀らしい。


有る意味、完全にチリも残さない程に殲滅したのは良かったのかもしれない。

あの時見られたのは男1人に女性2人のパーティーだった。

今回は女性4人のパーティーだ。

今回の事が知られると、折角女装して刺客の手を逃れている意味がなくなる。


「サイコーだね」

「全力全開って気持ちいい~」

「やっぱり戦闘はこうでなくっちゃね~」


と3人共、空中で抱き合いながらご満悦


こいつら確実に戦闘狂だな!!



つづく・・・

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