第1025話 従え進め化けろ


 闇竜鬼? なんだその強そうな種族は。ってか闇はまだしも、竜と鬼はどっからやってきたんだ?


 今倒した敵が竜と鬼の要素を持ってたってことなのだろうか? ま、強そうだから何でもいいか。そんなことより、


『良く頑張ったなアシュラ。コレからもより一層励んでくれ』


『はっ、畏まりました』


 ふぅ、だが初戦がこれだと少し不安だな。問題は無かったが、ギリギリであったことも確かだ。


 だから、従魔を基本的にメインで戦わせながら様子を見ながら手助けしていく感じでいこう。そして、従魔が倒した敵は必ず強化の素材にしてやろう。


 よし、じゃあ行くか!


 ❇︎


「従魔:ダブルソウルダークツリーアポストル、個体名:スカル、ボーンが闇樹アンジュ双魂者に進化しました」


「従魔:ダークアポストルスパイダーマン、個体名:アスカトルが怪盗闇蜘蛛に進化しました」


「従魔:ダークラヴァアポストル、個体名:ペレが闇溶岩紳士に進化しました」


「従魔:ゾンビスライム、個体名ゾム:がゾンビスライムに進化しました」


「従魔:DAレディオポイズンタートル、個体名:デトックスが闇放射毒亀に進化しました」


「従魔:堕天蛸使、個体名:イエナイ、ミエナイ、キコエナイが堕天ダテン蛸天ショウテン女王ジョウオウに進化しました」


 ……気づけば俺は邪の祠内にあるダンジョンすらクリアしてしまっていた。


 只管、敵を倒して味方を強化する、ということを繰り返していたらなんだか変なことになってしまった。


 まずスカルとボーンは闇樹双魂者となってしまったようだ。デフォルトで一つの体を有し、好きな時に分裂できる、そんな感じになったようだ。


 後、一番の特徴は見た目が完全に人間になった、ということだ。意外と見た目は幼い男の子、みたいな感じで中々良い。


 よくよく見れば顔色が悪いってことがバレるが、良く言えばその程度だ。全然人間社会でも暮らしていけるだろう。


 そして次はアスカトルだな。どんな敵を倒せばこうなるのかは分からないが、ヒーローから怪盗になってしまったようだ。


 だがまあ、闇夜に紛れる感じがなんともアスカトルに似合っているから問題はないだろう。それに、奇襲をつかう戦法にもピッタリだ。


 後見た目が爽やかイケメンになって、ちょっと心境が複雑だ。


 ペレは……何で紳士になったんだ? これに関しては本当に意味不明だ。そもそも闇溶岩という言葉が理解不能なのにそこに紳士がくっついちゃってるのだ。もう脳は考えることを辞めてしまう。


 ただ、闇溶岩がどんなモノなのかはとても気になるな。闇属性の溶岩は黒いのだろうか?


 因みに見た目はイケオジな老紳士と言った感じだ。ペレって意外と老けてたんだな。一時期帰らずの塔に放置してたのが不味かったのだろうか?


 デトは気持ちスッキリしてくれたな。主に名前が。まあ、ほんの少し前に強化したばかりだから伸び代が埋まってたんだろうな。勿論強くはなっているだろうからどんな毒を使ってくれるのか楽しみだ。


 デトの見た目は落ち着くほど亀のままだ。デトはデトのままでいいからなー。


 ゾムは……どんな敵を倒そうと喰らおうと、素材にしようとゾムだった。もはやゾムこそが闇であり暗黒なのでは? という気さえしてきたが、こちらについても考えることを放棄した。


 ゾムもゾムのままでいいのだ。これ以上凶悪になってくれるとメンタル的に不味い。


 堕天使ズはズじゃなくなったみたいだな。スカルとボーンの様にデフォルトで一つの姿になり、何かあったら別れる、ということだろう。三体の力が完全に一つになっているから、今回の強化で一番成長したのは間違いなくコイツだろう。


 蛸と天女という相反する存在が一体化しているため、見た目に関してはノーコメントでいかせてもらう。


 もしかしたらプレイヤー、特に男性プレイヤーには特効になるかもしれない。

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